赤肉サミット2011報告その2 ランベリー岸本シェフによる均一な火入れの5種テイスティングは、昨年を上回るクオリティ! 「これが俺のキュイッソンです!」という言葉に俺は惚れた!

2011年8月 3日 from イベント

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さて、赤肉サミット後半はいよいよテイスティングだ。今回試食してもらう牛の個体は下記の通り。

■グレイン中心 (通常の配合飼料中心の肥育をしたもの)
①くまもとあか牛 (菊池市産) 去勢
②いわて短角和牛 (二戸市産) 雌
③土佐あかうし (田野町産) 去勢

■グラス中心 (粗飼料中心の肥育)
④くまもとあか牛 (阿蘇・産山村産) 雌
⑤いわて短角和牛 (岩泉町産) 去勢

今年はこのように品種の違いと餌の違いによる差を味わい分けるという趣旨で開催したわけだが、残念だったのがすべての牛の性別をそろえられなかったことだ。今回は、手に入りやすい去勢牛で統一したかったのだが、産地の事情でそうもいかなかった。土佐あかうしなどは「雌にいいのがあったんだけど、去勢にしろっていわれたからなぁ、、、」と、ちょっと満足いかない個体を出してきてくれていたので、悔やまれる。もう少し前から発注していればこうはならなかった。来年、リベンジの場を作りますからね。

さてこの食べ比べ用のサーロインを焼いてくれたのは、昨年に引き続き青山ランベリーの岸本シェフ!

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上の写真は前日、各地からあつまった肉を前にミーティングしたときのもの。気合い十分だ。

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昨年は1kg程度の肉塊を、回りをフライパンで焼いた後にスチコンに入れ、やんわり火入れをするという感じでやったのだけれども、それだとどうしても均一性は確保できるものの、「旨い!」という仕上がりになりにくい。

「今年は、料理人が「これが旨いんだよ!」て言える焼き方でやりましょう!」

と燃えて、ステーキ用カットした肉を一枚一枚、フライパンで焼いていくという人海戦術をとってくれた!

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これを5種類の肉で、36人の着座した人たち+関係者分の50人前を全員分やってくれた。

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エライ面倒だったと思うが、すべてきっちり同じ焼き加減で供することができたのだ!さすがはランベリーのスタッフ達、すばらしき技術とチームワークである。

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「やまけんさんどうですか、これが俺のキュイッソン(火入れ)ですよ!」

いや最高ですよ岸本さん!惚れ直しましたよ!

今年、この火入れについてシェフからは「もっと食べたかった!」というアンケート結果がいくつかあったほど。そう、5種の肉を食べながらうむうむとテイスティングシートに評価を書き込むシェフ達の姿はこんな感じです。

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みなさん極めて真剣!

そして今年は、同じテーブル内で意見交換をしてもらい、それをグループ発表してもらうというやりかたを採った。僕が、さまざまな素材テイスティング会で行っている手法だ。これだと、異業種の交流もできる。各テーブルには生産者も座ってもらったので、狙い通りこの時間が非常に盛り上がった。

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さて、この間にキッチンでは、ランベリーチームからバトンを引き継いだ日本料理・龍吟のスタッフ達が、赤身肉を使った創作料理に挑む!

このことは、特にきちんと書きたいので、続くとさせていただきます!簡単に言うと俺はね、山本征治にも惚れちゃったんですよ。マジで。