2011年7月 8日 from 出張
さてマスター・パーベイヤーズの興奮冷めやらぬ中、とうとう旅は終盤。
シロ・オブ・ジャパンという鉄板焼き&寿司の店で昼食をいただく。なぜこの店かというと、ここは初日の夜からジョインしてくださっていた石川さんの店なのだ。彼はさの萬の佐野社長の同郷にして同級生で、NYに渡り飲食事業を立ち上げた人だ。
「いまでこそロール寿司がアメリカ全土ではやってますけど、この人もそのオリジネーターの一人だよ」
というのだから凄い!
もう1時を回っていたのに、店内には鉄板焼きを食べるグループが3,4組いた。横目でしかみていないのでよくわからないが、ずいぶんと笑い声が聞こえるなぁ、とこのときにはのんきにもそう思うばかりだった。アメリカにおける鉄板焼きというものが、エンターテインメントであるということを全く知らなかったのである。
席はすべてこのように鉄板を囲むコの字型カウンターになっている。これだと、大勢の客でもいいし、少ない人数なら相席が苦でない席割りができそうだ。
考えてみればアメリカでロール寿司をちゃんとした店で食べるのは初めてだ!ナパ・ソノマツアーにいった際に、シェ・パニースに行った帰り道のバークレー界隈で、すんげー旨そうなロール寿司のレストランがあったんだけど、実はいきたかったんだよなぁ。やっとここで食べることがかなう!
しかしロールといってもいろんな種類が開発されている。やはり欧米だけあって、サーモンを使ったネタが多いが、中にはドラゴンと称して鰻を巻いているメニューもある。
オードブルは茶そばのサラダ。
ドレッシングソースで味がからんだソバとサラダを混ぜながら食べていると、出てきましたよきらびやかなロール寿司が!
8種に盛られた様々な具材・味付けのロール。一つ一つがどんなだかはぜーんぶ忘れてしまった(涙) アジア系のウェイター君が「どれ食べる?」と聴いてくるのでもちろん「all!」と叫ぶ。ぜーんぶ食うに決まってるじゃんねぇ!
通常は、こんなふうに食べたいものを頼むようです。
アボガド、イエローフィン、カニかまと酢飯をピンクのライスペーパーで巻いたものや、サーモンとトビッコ、ロブスター使ってるヤツなどなどなど、、、
これがですな!いや実に実に美味しいんですよ! どれも日本の寿司という枠がないためか、自由! おそらく日本では「寿司でこんな素材使ってはイカン!」的空気があるのだろうけど、アメリカ人からすればそんな制約は意味がない。だから「こんなのたべた~い」 という欲望に忠実なのだと思う。おれも日本でこんなの、たべたーい!すっごく美味しいよ。
このロール観てて感じたのは、やっぱり白身魚の端麗な味わいは、アメリカでは余り好まれてないのかなということ。サーモン、ツナ、アボガド、トビッコ、エビにカニなどの強い味を持つものが多かった。やっぱりグワッと前に出てくる味、四方八方に飛び散る旨みでないと理解しにくいのかもしれない。
と、ロールに舌鼓を打っていると、、、
「ハーーーイ ウェルカーーーーム!」
と、調味料を満載したワゴンを押してきた二人の職人(神風はちまき巻いてる!)が入場。なんだなんだ!?と思っているうちにいきなり、鉄板焼きのコテを空中に放り投げ、バーテンダーのフレアー競技のように回し始める!
卵を割って、、、
チャーハンだ!
ご飯の小さなカタマリを「ホーーーーイ!」っと投げる。宮田タケトラ、キャッチできるか?
武内さんは見事キャッチ!
チャーハン混ぜてる間もなんか笑ってるなぁとおもったら、、、
ちゃっかり芸が!
仕上げはやっぱりソイソースで味付け。
お肉と野菜投入!
なんかタマネギを重ねてるなぁと思ったら、、、
タマネギの棟の中にアルコールかなんかを入れてファイアー!
そしてフランベ。
消化。鎮火、いやチン火か(笑)
こんな感じで、焼きそば、野菜、エビや肉をいただく。
やっぱりソイソース。
徹底的にソイソースが使われていたところを観ると、やっぱりアメリカ人にはこの味はそうとうに受け入れられているのだろう。アメリカ人の魂とも言えるBBQソースはとてもオイシイと思ったけれど、グルタミン酸の旨みをトマトなどからなんとかしてとりいれようという苦労がみえた。醤油はその点、最初から複合アミノ酸のカタマリだからなぁ。美味しいですよやっぱ。
いやーそれにしてもこの鉄板焼きパフォーマンス最高!実に楽しかった!
フライドチーズケーキなる恐ろしいデザート、しかしこれまたすげー旨い!をつつきながら、これまでの体験をみなで共有する。
カルネヤの高山シェフ。
水戸のステーキハウス リブの石崎君。
鎌倉の「珊瑚礁」の武内ご夫妻。美男美女!
岐阜県「馬喰一代」の深尾さん。
焼き肉界の色男、牛心の伊藤さん。
宮崎の食い倒れ男・宮田タケトラ。
佐賀県でハム・ソーセージを生産している西島さん。
宮崎県で肉牛生産をしながら鉄板焼き屋を営む岡崎社長。
栃木でホルスタインの肥育をてがける前田牧場の竹原さん。
その叔母であられる津久井さん。そっくり!
大阪の橋本知事、ではなく、岩手県の短角牛担当でもあった川原君!今回はなんと自費で参加!
麻布かりんとうで有名なお菓子屋さん、山本さん!
札幌でハイクラスな食肉卸を営む大金さん。
浦安のマルヨシ商事で和牛のドライエージングに取り組む平井君。
我らが大将、さの萬の佐野社長。
ツアー企画責任者、石神さん。
そしてコーディネートありがとう、コジマさん!
こんなメンバーでわいわいやったのでありました。
シロ・オブ・ジャパンには超・長居してしまった。石川さん、ありがとうございました!
さあ、いよいよ最後の行程、NYのステーキハウス最高の店といわれるブライアント・クーパーだ!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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