2011年6月21日 from
先日、金ヶ崎バーガーのエントリで紹介したサバービア・及川さんが、被災地への炊きだし隊を結成して行ってくれた。
事前のメール。
「 今回はこのようなお話をいただきありがとうございます。私はもとより、一緒に行ってくれる仲間も大変感謝をしております。
ロレオールさんの様な本格フレンチは作れませんが、私たちがやろうとしている炊き出しのコンセプトは、
『震災前は日常の食卓に出ていたもので、震災後にはほとんど食べられていない物を食べていただく』です。
坂田さんや伊藤シェフとも話して、ブッフェスタイルにしようかと思います。
食べていただく方に好きな物を好きなだけ容器に取っていただき、学校や働きに行っている方々の分は別にお持ち帰りいただこうと考えています。
パスタや手打ちそば、エビを殻ごとペーストにして作ったカレーや野菜や魚介類がたっぷり入ったあら汁などにしようかと思います。(沿岸の方に魚料理を出すのには抵抗がありましたが、伊藤さんと話したことで吹っ切れました。)
地域密着型(ありふれた食材で皆さんに喜んで、なおかつホッとしていただく)炊き出しのスタイルを実行したいと思います。」
ということで、支援していただいている口座から30万円を活動資金として送金。
ビュッフェスタイルで、好きなものを食べていただくという方式というのだけれども、彼が声をかけて集まった人数とメニューを見てびっくり。すげーなこれ!
で、当日!
おー、ここは僕もロレオール伊藤さんと一緒に炊き出しにうかがった、陸前高田のホールではないか!
なぜか送られてきた写真に、ル・ブルギニオンの菊池さんを発見!
菊池さんも行ってたのね!?お疲れ様でした、、、
当日夜にはいった報告メール。律儀な人だ、、、
「夜分遅くに申しわけありません。明日の準備やら今日の片づけやらでこんな時間になってしまいました。
本日は貴重な体験をさせていただきありがとうございました。
私も、一緒に行ってくれた各店のオーナーやスタッフ、東京から駆けつけてくださった方々も被災した方に逆に元気をもらって帰ってまいりました。
炊き出しは、時間が押してしまい、100%とまではいきませんでしたが、皆さん喜んでいたように思います。特におそばは人気がありました。(予想通り)
人数がだいぶ減ったため、残った料理をほかの2か所の避難所に配って、帰りにみんなに陸前高田の変わり果てた姿を目に焼き付けていただき家路につきました。みんな衝撃を受けたようで、複雑だと思いますがこれが現実ですので忘れずに今後に生かしたいと思います。
いただいたお金を無駄にしないよう仕入れをし、今後に生かすために皆さんと相談してなるべく継続していきたいと思います。詳しい仕入れやその他のお金の流れは後日改めてまとめ、メールいたします。
サバービア 及川 」
そして昨日、事後報告のメールが届いた。
「遅くなりましたが、材料費、雑費の内訳ができましたので報告いたします。
今回使用いたしました金額は111530円です。(残金は188470円)
現地の方々は、種類がたくさんで大変好評だったと聞き嬉しく思います。
炊き出し後今回行ってくださった皆さんに感想や今後のことを聞きました。
(オグオグカフェ)さんのオーナーと奥さん。
(コタカフェ)さんのオーナーとお父さん(ブルーベリー園を営んでいます。
(パン工房さかた)さんのオーナーとスタッフ。
(せいろや)さんのオーナーとお母さん。
そして私のお店(サバービア)のスタッフ。みなさん口をそろえてまた行きたいと言ってくださいました。今回いけなかった他のお店のオーナーに報告したところ、みなさんも今度は私も行きたいと言ってくださいました。
ただ、炊き出しの時間、形態、料理内容、現地に届いているたくさんの救援物資(生の原材料)を考え、今後につなげなければならないと思いました。
そして改めてロレオールの皆さんはすごいです。今回はじめて炊き出しに行きましたが、車の運転、現地での機材設置、調理、段取り、片づけなどは本当に大変でした。それを週に最低でも1回は行っているなんて本当にすごいです。
わたしを含め各店舗のオーナーは個人店で、しかも家庭もあり子供の迎えや帰る時間などもあり、どうしても時間に制限があります。それでも炊き出しには今後も行きたいと思います。
避難所から仮設住宅に皆さんが移っていくので、それも頭にいて今後の計画を立てたいと思います。それと、各店舗で『炊き出し募金』を始めようとただいまわたしが計画中です。
長々と訳のわからないことを書いてしまいましたが、みなさん今回の炊き出しで成長し、前進していくと思います。ありがとうございました。今回は東京からシェフが二人来て、一緒に炊き出しに行っていただきました。私の車で行ったのですが、色々お話しすることができ刺激を受けました。
店主 及川」
うーん 読んでてなんだか清々しくなってしまった。岩手の若手は皆、素晴らしいなぁ!
残金に関しては、次回にまわしてもらってもいいし、それよりそもそも、個人店を閉めて来ているのだから、その人件費の足しにして下さいと伝えています。支援していただいた皆様、それでいいですよね?
支援いただいたお金は、あますことなく現地のシェフ達に送金しています。それが、被災者の人たちが食べる食事になっています。なんか世間では、支援目的で集まったお金の一部を、自分たちの事業継続費に回しているところもあるようですが、うちは一円もいただかずにそのまま送金しちゃってます。今週中にまた100万円程度まとまりそうなので、相変わらず頑張っているポルコロッソとロレオールに送金する予定です。
ご関心のある方、このエントリをお読みいただき、ご連絡をくださいませ。
■東日本大震災の被災地で炊き出し支援をしているシェフへの支援金募集をしています。
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2011/05/post_1711.html
以上、報告でした。サバービアの及川シェフ、ほんとうにお疲れ様でした!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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