NYドライエージングビーフ視察ツアー一日目! 熟成肉のブラック&ブルーの衝撃に打ちのめされる! タタキ状態のエイジドビーフはうんまいよ!

2011年6月25日 from 出張

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というわけで、アメリカはNYにきております。

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ドライエージングビーフに関心を持つ各界の面々が17名。いや楽しい集まりになりそうだ。

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金曜日ということもあって、JFK空港からマンハッタンまでの道はちょっと混んでいる。早めに帰宅して週末に備える人が多いからだそうだ。さすが、休暇を大切にする国・アメリカ。

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宿泊はラディソン・レキシントン・ホテル。コーディネートをしてくれるのは、さの萬の佐野社長の古いつきあいという、小島さんだ。アメリカで音楽関係の仕事が本業だが、ツアーガイドやコーディネートもしてくれているという。

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この小島さんが最近好きだというステーキハウスが、今日の目的地であるUncle Jack Steakhouse。

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着きました!

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至る所に牛の意匠がちりばめられた店。店内は実にシック。

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もう寝る時間なのでばんばん飛ばしていきます。前菜はクラブケーキ。

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この、カニクリームコロッケとも違う、なんとも言えず美味しい料理が、日本ではあまりでてこないんだよね。

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キャロットサラダ。ちょっと大味だけど、コスレタスとニンジンは風味があって美味しい。トマトは相変わらず、平板でもそっとした味だ。

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でもね、そんなこたぁどうでもいいんだよ。

肉が全てなんだから!

で、これだけの人数が居るので、ポーターハウスステーキをいくつか、焼き方を変えて焼いてもらうことに。

「僕のお勧めなんですけど、ブラック&ブルーってのがあります。ブラックは表面の色が黒くなるくらいに焼いてあって、ブルーは内部が生ってことです。つまり鰹のタタキ状態。レアよりも生で、中心部は冷たいんです」

と小島さんがお勧めしてくれたのを取り混ぜて焼いてもらう。やはり本格的なドライエージングビーフのステーキには時間がかかるようで、入店してからたっぷり一時間はたった頃、そいつがやってきた!

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どっかーーーーーん!

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みよ、この分厚さと量を!これこそがステーキだよなぁ。 この大皿のがブラック&ブルーで、表面の焼き加減はほんとうに真っ黒といっていい。米国人は黒く焦げているのを気にしないらしい。肉のタンパク質の焦げたのはあんまり身体にはよくないんだけどね。

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これは、ミディアムレアの焼き加減のもの。T字型の骨の両わきに、ロースとヒレがついているのがわかる。

これらの肉をめいめいざらに取り分けてくれて、いざいただきまーす!

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まずはブラック&ブルー。ご覧の通り、表面から5mmほど焼かれていて、あとは全く熱が入っていない状態。こいつが、、、おったまげるほどに旨い! 隣の隣の席にいる、神楽坂でカルネヤという店をやっている高山君が「うわぁっ なんだこれ、旨い!」と叫んだ。僕も口の中に肉が入ってなかったら叫んでる。

表面は熱があるけど、内部はひんやりして食感はまさにタタキ状態。そして、その状態でドライエージングビーフのあの風味が強く香るのだ。肉全体に柔らかでしっかりとした味がついている。

「実は、、、この店は、肉に味付けをした状態で焼いているようなんです。だから、団長の佐野社長はあまりお好きじゃないらしいんですけど、私は好きなので、この店を最初に持ってきました」

とコーディネーターの小島さん。いや、この味、なかなか素晴らしいですよ! そして、ミディアムレアの肉。

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こちらはブラック&ブルーより表面の焼きはかるめ。その分、内部に温度が入っている。この方が肉全体の旨さは活性化しているはずだけど、僕にはブラック&ブルーのほうが風味を強く感じた。あのBeefyと呼ばれる風味だ。

けど、隣に座っていた黒毛和牛一頭丸買いの焼肉屋である「牛心」伊藤社長は「僕はミディアムレアのほうが香りを感じましたけどねぇ。どっちにしても旨いですわ!」とおっしゃっていたので、個人差があるかもしれない。

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カルネヤ高山と牛心伊藤コンビがこの味付けの謎を考える。

「きっとこれ、ソミュール液に漬けてるんだと思います。」

「ソミュールの中にけっこうタマネギとか香草が入ってるよね。薄めの塩分濃度でやってるんじゃないかな。」

「でも、熟成肉をソミュールづけにするって感性、日本じゃないよねぇ!?」

ほんとほんと、熟成肉文化が浅い日本では考えられないことだ。そんな話をしながら10きれくらい食べただろうか、腹一杯。けど、脂があまりないので、お腹の中はさっぱりしている。これが黒毛との違いでしょう。

敏腕コーディネーター小島さんの交渉によって、なんと厨房をみせてもらえることに!そこでみたものは、けっこう単純な設備であった。

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肉を焼いているのはどうやらこの、オーブンというか巨大サラマンダーみたいなやつ。日本にも入ってきてるみたい。

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赤い熱源が見えるグリル状のところに、皿に置いた肉塊を置いて急速に表面に焼き目をつけるのだろう。そして、この写真ではみえないが、上の取っ手がついた部分に、肉を休ませるベンチルームがあって、そこへ入れて休ませて熱を浸透させ、また焼くということを繰り返しているのだろうと想像。

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ちなみにこの、外に出された肉は、おそらくブラック&ブルーになるのだろう。

このとき焼いていたのは牡蛎。殻にベシャメルベースのソースをかけて焼いている。旨そ~う!

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と、初日から厨房もみられてよかったよかった!

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こうして一日目は幕を閉じました。時差を解消するためにそろそろ寝ま~す!