2011年4月26日 from カメラ
よしみカメラといって「あっ それってもしかして!」と反応する人は、かなりのカメラグッズ好きである。ところで写真に関する商品やサービスを売る店にはいくつかの形態がある。カメラ屋とは、普通はカメラボディやレンズ、そのほか周辺機器や消耗品を販売するところ。DPE店は写真の現像を受けてくれるところ。写真館は撮影をしてくれるところ。ただ、今となってはそれぞれが全部のサービスをしていることもある。
けれども、さすがに「カメラを製造してます」「写真用品のメーカーです」という写真屋さんやカメラ屋さんは、普通はない。しかし宮崎県にはあるのだ。見た目はごくフツーの写真屋さんに見えるけれども、中身はカメラ・用品メーカーでもあるという店が、、、
よしみカメラのことは、プロカメラマンの阿部秀幸先生から紹介していただいた。宮崎に行かれるというので、美味しい店リストを作成しメールしたのだ。そうしたら、そのリスト通りに回られたらしい。その際に宮崎側のひとで一緒に居たのがよしみカメラの一木(ひとつき)社長だったのだ。
「やまけんが教えてくれた宮崎の美味しい店リスト、全部は回れなかったけど美味しかった!それでね、よしみカメラっていうおもしろい店があるから、こんど君も遊びに行っておいで」
よしみカメラ、、、 うーん どこかで聴いたことがあるぜ、、、でも宮崎でカメラ屋さん知らないしなぁ、と思ってググってみて驚いた! あのよしみカメラかぁあああああああああああああああああああああ
■よしみカメラ
http://www.443c.com/
一番有名なのはおそらく「忍者レフ」。ドーナツ状に真ん中に穴の開いた丸いレフだ。真ん中の穴にカメラのレンズを刺して撮影すると、飛行機の窓の外を撮る時などにガラスに映り込みがなく撮ることができるというアイデア商品、自分が映り込まないということから「忍者」なのである。ナイス!
もう一つのヒット商品が「自分撮り」。
おわかりだろうか、棒にコンパクトデジカメを固定してこっちを向かせて、シャッターをタイマーにしておいて自分を撮るという商品である。なんというかあまりに面白いが、実際に商品になっていなかったものを次々と商品化しているわけである。ちなみにこれらの商品は、ヨドバシカメラでかな~り目立つところで売っている。それで覚えていたのである。
ということで、早速連絡をとって行ってみることにしたのである。
事務所の一階に入ると、なんてこたぁない普通のカメラ屋さんのようだが、、、あっ そこにいらっしゃるのは一木社長!なんと、商品広告に出ている謎の男性は社長本人であった!(笑)
「いやーようこそいらっしゃいました。阿部先生から伺ってます!うちの商品をいろいろお見せしますね」
ちなみに僕は冒頭でこのよしみカメラがカメラメーカーでもある、と言う話をした。それがどういう意味かというと、、、
「はい、この二台が、私どもが製造・販売しているカメラ「Jitto」シリーズです!」
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!かっちょいいいいいい!
このカメラ、大判用レンズを使う中判カメラである。もちろんすべてマニュアル!右側にあるのがJitto21で、蛇腹を備えたビューカメラだ。つまり、アオリやシフトができるということ。リンホフボードなので、対応する大判カメラ用のレンズであればなんでもつけることができるわけだ。
面白いのは左側の木製ボディのカメラ。こちらはレンズが90mmF3.5のコンゴー社製で固定されているものだ。つまり単焦点中判カメラというわけ。
「このカメラのネーミングはですね、最近のデジタルカメラのようにボディが勝手に写真を撮ってくれるようなものではなくて、自分の感性で構図を決める、そして現像までじっと待って楽しむ。そんな思いを込めてJitto(ジット)と名付けたんです。」
あああああああああああああ しゃれかよぉ、、、
けどこのJittoで撮影された写真がまた、ものすごいハイクオリティなのだ!
不鮮明で申し訳ないけど、一階に飾られていた、海外の雄大な自然の写真。これ、Jittoで撮影したんだそうだ。これみたら、絶対に欲しくなる! うーん フィルムは俺には無理なんだよなぁ、、、これでデジタルだったらなぁ、、、って、そういう趣旨のカメラではないのであった!
このよしみカメラが強いのはパノラマ写真。パノラマ専用カメラの輸入総代理店だったりもする。
社長が手にしているパノラマカメラ、なんと5千万画素以上あるパノラマデジタルカメラ!これで某プロ野球団の公式写真撮影を毎年、社長ご自身がされているそうである。
パノラマ写真はこんなすごい世界を現出できる。僕はまだやったことがないが、いつかチャレンジしてみたいものだ。
「今日はいろいろ見てもらいましょうね」 と、出てきましたよしみカメラの誇る写真用品群!
実際に、忍者レフとともに売れ線の「ひとつ目クン」を使わせていただいた。下の写真では見えちゃってるけど、黒い布を垂らしたところからレンズが覗いているのがわかるだろう。つまり黒い背景のところで人が隠れてしまえば、窓や鏡のある室内でも撮影者が映り込まない写真をとることができるという商品だ。
もちろんよしみカメラはこうしたアイデア商品だけではなく、高品質プリントもしている。
写真は、某学校の演奏会のアルバム。カラープリントの精度が異様に高い。僕は、ひそかに今年中に写真展をしたいと思っているのだけど、ここでプリントしてもらおうと思ったのである。
夜、メシを食いながら歓談。
さて美味しい鳥料理に舌鼓を打ちながらも、社長のオモシロトーク炸裂!
「やまけんさん、この動画ね、僕とカミさんが映ってるでしょ。これも『自分撮り』で撮ったんですよ。」
と実演してくれた!
はい、このとーり。これは、携帯を挟めるバージョンで撮りました。実にいいですな。
さてこのアイデアマンの一木社長が「今度ね、面白い商品を出そうと思ってるんですよ。それはね、商品撮影が簡単にできちゃうキットなんですよ、、、」と言うではないか!
えええええっ 商品撮影ってすげー敷居が高いですよねぇ。マジ?
と謎を残しつつ後編へ続く。
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