美味しいものを食べるという行為の、深い深い恵みをみた! 前沢・ロレオールと世田谷・オーボンヴュータンの陸前高田への炊き出しから見えてきた、今後の支援の一つの方向性

2011年4月13日 from 出張

P1000155

長い一日だった、、、日付変わっちゃった。

朝9時半のJAL臨時便で羽田から花巻空港へ。

 

P1000025

通常は東京から花巻の直行便はない。新幹線不通によるものだろうが、JALもよく飛ばしてくれた。ありがとうね。Twitterにも書いたとおり、空港出口で待っていてくれたのはなんとこの国唯一のホロホロ鳥生産者・石黒さんだった!

「俺も、ぜひ陸前高田には足を運ぼうと思っていたんです。そしたら伊藤さんから『やまけん迎えに行ってもらえる?』って連絡あってね(笑)」

ホント、恐縮です、、、

P1000034

ちなみに上の写真、高速道路だが、時おり地割れのようなものがないでもないが、秩序が戻ってきている。後の写真と対比してもらいたい。

で、道々いろんな話を伺う。ホロホロ鳥の出荷はもうすでに通常通りに戻ったそうだ。大規模ブロイラーの生産農場がいまだに復旧途上にあるが、それは主に、ブロイラーが47日程度の超短期間で育て出荷することを運命づけられているからだ。それだけ短い期間だと、数日間えさを断絶されただけで、もう要求通りの肉がとれるようにはならない。対して、ホロホロ鳥は120日という、地鶏のような長期間飼育。少々の断餌があってもなんとかなるということだった。

さてロレオール到着。

P1000037

内陸部である前沢も地震被害はかなりあって、ロレオールの近くの家の瓦がほとんど落ちたりしていたそうだが、ロレオールの建物自体は健在。

P1000038

「こんな形で再会とはねぇ~」 と伊藤シェフ!

P1000079

ロレオール伊藤シェフは、震災直後から積極的に自発的炊き出しチームを結成し(って、お店のことだけど)、被災地を廻っている。お店も営みながら、一銭ももらえない炊き出しを、どんな風に成立させているのだろうか。それがとても心配で、観に来たと言ってもいい。

「まあ、まずはお昼食べてってよ。」

ん?いやそんな昼ご飯なんてと思ってたら、こんな振る舞いをしてくださったのだ。

P1000066

手前はコウタケのリゾット。

P1000068

奥は佐助豚のソテー山の幸添え。

P1000071

P1000070

手伝いに来たんだか飯を食わせてもらいにきたのだか、わかったもんじゃない。

「ボランティアとはいえ、来てくれたんだから、くわせなきゃ」

と伊藤さんは言うのだけれども、その辺のパンでいいよパンで、と思ってしまう。

そうこうしている間に、本日のメインキャスト、オーボンヴュータンの河田シェフ以下、11名の軍団到着!

P1000082

ものすごい勢いでサンドウィッチを作り始める!手前に見えるはお手製のハムである。

P1000092

パンもスペシャルなものだ!ご老人が多いだろうからということで、バリバリ堅くない生地にしているそうだ。ものすごいスピードで仕込みが終了し、いざ陸前高田へ向かう。1時間40分くらいの道のりだ。

P1000110

1時間20分過ぎたころ、伊藤シェフが「この辺からいきなり風景が変わりますから、心してください」という。え?だってまだ山あいの風景じゃん。

「そう思うでしょ、でもね、今回の津波はこんなところまで来たんだよ。

P1000120

P1000122

うーん、、、言葉が出ない。ご覧の通り海の方向に山があるような風景。それなのに、津波はこんなところまでばく進してきたというのだ。実はこれでも、道路がきちんと露出しているだけ、整理した後だという。震災直後はどんなだったというのだろうか。

「やまけんさんもうすぐドライビングスクールですよ。八木澤商店の河野会長がいるみたい」

というので出て、地元の銀行と打ち合わせ中のところへ顔を出す。

「おおおお~お! 来てくれたのか!あのねぇ、俺たちは死んでられないよ。絶対に復活するぞ!」

と相変わらず吠える会長。

P1000127

写真は元気なさげにみえるかもしれないけど、動画は吠えてます(笑)



と、ここまで書いてさすがにもう無理だ。あと3時間しか眠れない(明日っていうか今日は5時集合なので)。続きはまた書きます。