愛媛でのお仕事の続き、とり泉の夜!

2011年3月10日 from 出張

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さて愛媛の松山で、はやくしっかり食べに行きたいと言う店があったのだ。大街道から一本横の路地に入ったところにある、地鶏の炭火焼きの店「とり泉」。

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■とり泉 松山二番町店
http://www.chidoriya-torisen.jp/

名古屋コーチンやみやざき地頭鶏などを直接契約取引し、炭火焼きで供している店だ。店内は間口が小さく見えるものの、入ってみれば奥行きが広く、二階もあって非常に席数が多い店だ。

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なんでこの店に僕が来たかったかというと、、、

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なんとこの店、僕の著書である「日本の食は安すぎる」を置いてくれているのだ!

この店を教えてくれたのは常連の愛媛大学の白老(しらおい)先生だ。

「店主がとても食について勉強熱心な方で、何かいい本がないかというのでやまけんさんの本を推薦したんですよ。そしたら気に入っちゃったらしくて、しばらくは全テーブルに「安すぎる」を置いてくれてましたよ!」

おおお、、、なんてこったい、そんな店、聴いたことがないぜ!ということで本当に大感謝の店なのである。以前、夜の閉店前に挨拶にはいったことがあるのだが、その時店主さんは不在。今回初めてお会いしたが、実に目力のある、食べ物に対して真摯な方だった。

ていうか、店主の写真を撮り忘れてしまった、、、次回再訪時に全てのメニューを撮ろうと思う。そう思うほどに、ここの地鶏焼きは旨い!

ぱっと見は、「なんで愛媛県内の地鶏を使わないの?」という印象。けれども店主のおめがねに叶う地鶏がないんだなぁ、ということがうかがい知れる。店のWebをみていただければお分かりの通り、ここがメインに仕入れるのは名古屋コーチンだが、商標としての名古屋コーチンを名乗らない独立系の生産者さんだ。飼料の中身や抗生剤不使用に徹底して信念があるようで、店頭のモニタでは店主が生産者を訪れている映像が流れていた(その脇に、僕の著書が販売されていた。感謝。)。

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前菜は鶏のスモーク。もも肉の旨さは勿論、店主が「セクシー系の食感ですよ!」という砂肝がホントにセクシー。通常、でかくてザリザリという食感の砂肝が、シクッサクッという感じでシットリ加減がいい。

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こちらは看板商品のひとつらしいとり泉餃子。地鶏の端肉と豚肉、ニラなどで作っているらしい。

「生産者さんのことを考えると、モモだけという買い方はできません。丸で仕入れることになると、今度は余る部位があります。それを餃子にしようということで編み出したんです」

あっ それは非常にエシカル(倫理的)な発想である。この一皿はとり泉にきた客はぜひ頼んで欲しい。添えられた酸味のあるタレと合わせていただくと、豚肉のみの餃子よりも細やかな味わいで非常に美味しい。

「はい、もも肉です!」

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うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

いやーーーーー 僕もいろんなもも肉の炭火焼きを食べてきたけれども、この日ここでいただいた純系コーチンほどに旨いのは久しぶりである! というより、だいたいにおいて旨いコーチン自体が久しぶりだ。

「やまけんさん、ここのたたきがまた絶品なんですよ!」と白老先生がいったのがこれだ。

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おおおおおおっ こんな鶏のタタキは初めてだ。もも肉を炭火で炙ったのを細切りにした上に、青ネギと海苔が、肉が見えないくらいにかかっている!しかも皿の右側に白く盛られているのはおろしニンニク。

「このニンニクをね、ポン酢に溶かし込んでたっぷりつけていただくと最高なんですよぉ!」

やってみる。

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うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

こいつぁあああああ 旨い!

久しぶりにビカッと脳天直撃系の旨さである!

炭火での炙りは皮目の香りを引き出し、身肉全体をじんわり温めていることで旨味が十分に活性化した状態。ポン酢の酸味にニンニクのインパクトが加わっているのだが、皿を埋め尽くす海苔が実にこの先鋭的なポン酢ともも肉との緩衝材になっていて、絶妙なのだ!

いやぁ ヤラレタ!これを食いに来るだけでも価値がある。

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この後運ばれてきた正肉やボンボチなどもすべて火加減が精妙。いたずらにレアに仕上げない、肉の旨味が最大限に活性し、なおかつ食感が引き締まりすぎないあんばいをキープしている。

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最後の〆にお薦めなのが親子丼ということだったのだけれども、なんとこの日はもも肉が出払ってしまって(というより僕らが食べ尽くしてしまって)できないという!残念!

その代わりにお薦めだったのが、これも看板商品の「黒鶏飯(くろけいはん)」だ。鶏飯とは奄美大島などで名物となっている、鶏スープを、様々な具をのせたご飯にかけて食べるもの。それがどんなふうになっているかというと、、、

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うおっ ごおおおおと湯気が盛大に噴き上がる状態の鍋。なんだか京都「大七」のスッポン鍋を思い出す。これをご飯にかけるのである!

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残念なことに、E-5と共に持ち歩いているフラッシュFL-36の電池がここで枯渇!ひゃー肝心な部分なのに!

この鶏飯がですなぁ、、、

すんげええええええええええええええええええええ旨い!ちょっとビビリマシタネ、こんなのは久しぶりです。マジで旨いよこの店!

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ということで和やかな時を楽しんだのでありました。とり泉はまた再訪必至だな。楽しみだ!

それにしてもE-5とFL-36Rでライティングをする場合、予備電池にエネループ二本は絶対に持ち歩かないと行けませんな。という反省もしたのである。