「私の」規制仕分け、終了。

2011年3月 7日 from 農政

行政刷新会議による「規制仕分け」の民間評価者となったわけだが、3月6,7日の二日間の内、私が出席できる一日目が終了した。本日は愛媛出張なので欠席。

テレビで放映されていた「仕分け」の席にまさか座ることになろうとは思ってもみなかった。この顛末については、個人のブログ等で所感などを述べることは特に問題ないと言われていたので、本日もあるけれども感想を書いておく。

規制仕分けは、この規制は本当に必要なのか?日本の成長・発展を邪魔していないか?ということが疑わしい規制について、その是非を問う席だ。ただし、仕分け結果については強制力があるということではないらしい。そういう意味では、事業仕分けよりは若干マイルドだ。

10時の開会式、蓮舫大臣はあのトレードマークの白いスーツをビシッと着こなして挨拶をされた。僕は10時半からのテーマ「リチウムイオン電池の取り扱い規制」については関係者ではないので、どんなものなのかを傍聴した。

仕分け自体の進行は、まず当該仕分けの担当省庁から規制成立の背景と意義について説明。その後、2名呼ばれている参考人(賛成、反対双方の立場をもつ現場の人という位置づけ)が現状について述べ、内閣から規制緩和に向けた論点を整理。そして、国会議員の先生方や民間評価人が質問や意見を述べるというものだった。

リチウムイオンの話はまったく専門外なのでようわからんなぁと思いつつ、報道カメラマンのカメラばかりみていた。悔しいことにキヤノン派が圧倒的に多く、EF70-300mmのLレンズが目立った。ニコンの人を見ると心の中で「ガンバレッ」と応援してしまう僕がいた(笑)そのカメラマンがわわわっと動く一瞬があり、何だろうと思ったら総理が傍聴しにきたのだった。

さて、2時間はあっという間に終了した。昼休みをおいて13時から「我が国酪農の競争力強化のための見直し」というテーマが始まる。どんなことが論点かというと、、、

うーん

ゴメン、これを説明しようとすると2万字くらい必要になります。いま空港ラウンジであと10分しかないので無理。興味のある人は行政刷新会議のWebをみるか、昨日の規制仕分けの様子をニコニコ動画などでご覧ください。ワーキンググループBの方です。

■行政刷新会議 http://www.cao.go.jp/sasshin/kisei-seido/index.html

で、このテーマについては事前にかなりいろんな酪農家、乳業メーカーに話を聴いておいたのだが、一応僕の所感をいえば「現行の規制を大きく緩和する必要性はなし」というものである。実際に最後、評価シートというものが配られるのだけれども、そこにもそう記入した。ちなみに評価シートには「規制廃止」「規制を修正」「そのまま」というような選択肢がある。この酪農について、「そのまま」回答は僕だけだった。

次のテーマは「農業用施設用地の大規模野菜生産施設等建築による農地転用基準」についてだ。この話、テーマをみた人たちが「すわ、農地法かよ!」と大きく反応したようだけれども、実際にはそれほど大きな話ではない。というより、農地法全体の話になると、極めてセンシティブな問題だと言うことは行政刷新会議もよくわかっていて、その中の一部分に関する話に限定していた。

具体的には、現状の農地法ではハウスなど施設内部に基礎工事などをしてコンクリを敷いてしまうことを禁じている。あくまですぐ土に手を入れられる環境でないと、原則的に農地と見なさないということだ。だからいま、植物工場など閉鎖系でコンクリ敷きにするのが前提の場合は、農地ではなく宅地で行われている。宅地と農地では課税額が全く違うので、それを、大規模ハウスで作業性をよくするためのコンクリなどについては農地のままで使えるようにしようよという話だ。

というところで搭乗時間。愛媛に行って参ります。