蝦夷鹿サミットで競演する、三人のシェフの顔ぶれ、なかなかすごいでしょう?
マッカリーナの菅谷シェフはぼくも初めてお会いする。オーベルジュ・マッカリーナは、考えてみれば地域の食材を積極的に使うフレンチレストランのさきがけだ。真狩村にはまだ行ったことがないけど、札幌にある「モリエール」で食事をしたことがあるが、非常に素晴らしかった。それに菅谷シェフ、さすがの存在感なのである。この笑顔炸裂すると、ブワーッとエネルギーが流れてくるような感じがする。
中目黒のブッパのシェフである神谷さんは、一昨年あたりから親交をもたせていただいてるのだけども、ホントに熟成肉マニアだ。ちょうど、先週の週刊文春(だったっけ?)のマッキー牧本さんや森脇慶子さんらによる注目レストランガイドにもブッパのことが載っていた。その中で、森脇さんが「私はもろてをあげて熟成肉に賛成という立場ではないのだけれども」ということをおっしゃっていて、ああ、それよくわかるなぁと思った。多いのですよ、最近いろんな店で「熟成させた肉です」と出してくれる肉が、熟成じゃなくて腐敗っぽい臭いをまとっていることが。
「そうなんですよねぇ、、、うちは専用設計の熟成庫を一から設計して作りましたけど、本当にいろんなこと考えないと熟成できませんもん。風のあて方一つで状態が変わるから庫内のどこに吊すかでも変わるし、個体の質によってねかせる期間も変わりますからねぇ。」
そして、中高の国語の先生の免許を持っているのにイタリアンのシェフになっちゃったという、ちょっとインテリジェンス漂う堀江シェフ。
昨年も短角牛で世話になったねぇ。今年もよろしく。
この三人、昨日から入ってホテルの調理場と仕込みの最終チェック。今回は「競演」といっても、三人のシェフはレシピを提供して細かに説明し、実際の調理は北海道ホテル側が行う。工藤シェフが率いるこのホテルのスタッフの技量も高いので、三人とも仕上がりに満足しているようだった。
前菜・仔鹿のパテの盛りつけを指示する菅谷シェフ。
堀江君も、火入れの加減と二種類のソースの味を最終チェック。
菅谷シェフも興味津々の様子。
この二人は今回が初めての出会いだそう。フレンチとイタリアン、技法は違えども料理人同士、すぐに垣根がとりはらわれる。かっくいいね!
そして神谷シェフは今回、フレンチの文脈ではなくドイツの加工肉の技法で鹿肉をパッケージ化した!
なんとモルタデッラとヤークトブルストである。
「今回のテーマは「十勝の朝食ギフト」なんですよ。こんな感じに仕上げます!」
うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーお!
美味しそうじゃないかぁ、、、
この後の調理もホテルに任せて、三人はぼくが司会進行するシンポジウム第二部で、料理を楽しみながらオハナシをするということになっているのである。
(つづく)
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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