宮崎県の有料道路で小林あたりを疾走していると、大根干しをする棚があちこちに建てられていた。
たくあん用の大根はこうやって収穫後、天日で干す。数日かけて陽と風にさらしていると水分が抜け、あの堅かった大根がU字型にクニャッと曲がるくらいになる。そうなったら漬け込み開始だ。
その、干し大根用のやぐらがこんな規模で建っている。
近くに行くと「ええ?」という位の高さ。3階建ての家くらいはあるそうだ。これに梯子をかけて作業するから、落下事故が絶えないらしい。
宮崎県の名産といえばみんなはマンゴーとか言うかもしれんが、俺にとっては大根です。農家の庭先で大根を大量に機械にかけてマッチ棒状態に刻み、それをむしろのようなものに散らして干すと切り干し大根になる。
大学院時代に農業関連学会の大会で宮崎に初めて足を運んだとき、農家の軒先でこの作業をしていたのでフラッとみせてもらった。
「うおーこうやってできてるのかぁ」
と感動していると、おばあちゃんがビニール袋にいっぱい切り干し大根を詰めてくれた。それをそのまんま口いっぱいに頬張り、しばらく唾液でうるかしながら噛んでいると、何とも言えない甘さと旨みがにじみ出てくる。あれは本当に旨かった。
宮崎の大根農家の皆さん。棚から落下しないように気をつけてくださいねー
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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