ミゾグチさんは百貨店の丸井で、食品のバイヤーをしてきた人だ。初めてあったのはこのブログの第一回静岡オフ会を開催したときのこと。ん、それって何年前だ?と思って検索してみたらなんと2005年の11月!ということは、ちょうど5年前と言うことかぁ。
ちなみにこのブログに検索フォームが着いてることを、皆さんはご存じですか?トップページでは右上にあるフォームに検索したい言葉をいれれば(例えばオフ会とかね)該当するエントリが出てくる。なんでこんなことを書くのかというと、気づいている人が少ないらしいのだ。いろんな人に「○○県に行くんだけど、いい店ない?」など聞かれるのだが、簡単に検索できますよ。
閑話休題。ミゾグチさんはその最初のオフ会に参加してくれてからもいろんなイベントにエントリしてくれた。のみならず僕と彼はずいぶんと深くおつきあいを持たせていただいた。ミゾグチさんがつとめる百貨店である丸井(あのマルイですよ、新宿や銀座にあるアレ)に食品セクションがあるということを知らない人も多いと思うが、実は百貨店の食品売場大戦争時代の現代において長らく前年対比100%以上をクリアしている、ちょっとすごい百貨店なのである。
ミゾグチさんはずっと洋服の仕事をしてきたのだが数年前に食品セクションへ異動してきた人だ。それなのに成功したのはひとえに仕事人としての優秀さと、そしてたべものとその作り手と食文化に対して真摯に取り組む姿勢に依るものだろう。実は僕のブログに出てくるいくつかのメーカーさんの商品を、ミゾグチさんは「あれ、扱わせていただきますよ」と仕入れてくれた。トキワ養鶏の「こめたま」、万鐘の肉味噌の瓶詰め、最近では「ラーサラ三郎」の望月製麺所など。逆に素晴らしいメーカーさんを紹介してくれたりもした。例えば納豆の登喜和食品さんを紹介してもらって、納豆業界にはずいぶんと知己を得ることができた。
納豆は、マルイの食品売場のあり方を表す非常によい商品だ。ここ数年、納豆の超低価格化が激しい納豆商品は、メーカーが最低限の利益も得ることができないような商品になってしまっている。大型の量販店や心ない生協といったところが買い叩くことから始まった納豆の悲劇。でも、マルイではそうした安値商品に流れることをよしとしなかった。
「周りからは安い商品を投入したいという声も上がったんだけど、待てよと思って各店の売り上げを分析したんですね。そうしたら、必ずしも安値商品だから買っていくということではないんだということがわかったんです。」
詳細については触れられないが、マルイの顧客は、実はおいしさや信頼性といったものによりコンシャスだということがわかった。そこでナショナルブランドの低価格品は入れずに国産商品のみで構成するという、より前進したコンセプトを貫くことにした。そういう話を以前聞いて、感心したことがある。
そんなマルイの象徴的な店舗が北千住店だ。北千住駅を出てすぐのところにあるマルイ、食品売場(グロサリーね)にいけば、僕が佳いと思う食品がずらり適正価格で並んでいる。行ったことがない人はぜひ買い物に行って、「おおはし」で煮込みとチューハイをやり、バードコートで奥久慈シャモを食べる(予約必須)というコースを楽しんでみてはどうだろうか。
そのミゾグチさんが長いバイヤー生活から現場のお店へ異動と成った。店舗は国分寺店である。国分寺に住んでる人、ラッキー!今度足を運んでみたい。
で、これまた深い取引がある飯尾醸造の5代目見習い・彰浩君の音頭で、ミゾグチさんと仲良くさせてもらっている面々が集まっての食事会。場所は、考えてみればさちの肉を食べる会以来となる東京バルバリだ。シェフの小池クンがこっそり「今日はコレがメインです」と見せてくれたのは、、、
なんとライチョウ!サンダーバードですな、、、
「もうビンッビンに熟成して匂うのを焼きますから!」 おー 俺はいいけどみんな大丈夫かな、、、と思ったが、みんな猛者だから心配無用だったのである!
以下、料理解説はナシでずらずらずらーっと写真のみ。
■前菜 牡蛎とムースと泡仕立て
■ブーダンノワールとパイ皮、リンゴ
■ピクルスとパテ類
この、ひとつひとつを店で作っているシャルキュトリー類がいい完成度で迫ってくる!ハムと豚ミミとタンを寄せたのがことのほか、美味しかった。
■温野菜のサラダ
■鮭、タラバガニ、白身魚のカダイフ衣のフライ、セップ茸
■比内地鶏と梅山豚のカスレ
■鹿肉のパイ包み焼き
■鴨。ソースは何だったろう、、、?
■佐賀牛のヒレの赤ワインソース
あえて短角牛とかの赤身肉じゃなくて黒毛和牛のヒレ。
「だって来週、あか肉サミットでしょ?逆を突いて(笑)」との由。
まだまだジビエの饗宴は続く。
■キジ肉
そしてメインへ、、、ライチョウ!
■〆のパスタとキーマカレー
ボラのボッタルガは、我が社のN女史がサルディーニャから持ち帰ってきた逸品。
ということで、最初から最後まで濃厚な料理がずらりと並んだのであった!
久しぶりに食べたけど冴え渡ってるぜ小池君。 ミゾグチさんも気に入ってもらえただろうか?
ちなみにこのエントリの写真、すべて一眼レフで撮っていると思われるかもしれないけれども、さにあらず。
リコーGXRに50mmF2.5マクロユニットを装着して、このエントリに書いているようにストロボを使ってライティング撮影している。自分でもびっくりするほどよく撮れた、、、 やっぱり使えるぞ、GXR!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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