週刊アスキー誌上での僕のレビュー記事も無事掲載されたので、ブログに書いていこう。ちょうど昨日、ペンタックスの入門機K-rの発表があったようだけど、最近ペンタックスが熱いですのう。ちなみにK-r良さそう。ボディカラー赤、グリップ黒、レンズ赤でオーダーしたい!と思っちゃった。もうカメラもここまでくると自分の個性を魅せるためのツールとして所有する時代になるような気がする。ペンタックスが今回発表した、表面がブロックになってるコンパクトデジカメとか、非常に面白いんじゃないかと思ってしまった。
さて、その一方でペンタックスは、中判デジタルというのをハイエンド機として出したわけだ。カメラ識ってる人ならご存じだと思うが、そうでもない人もいると思うからちょっと解説。
フィルムを使う銀塩カメラ時代に最も普及してたのは35mmというサイズ(フォーマットという)。あのバカ高い、マニアがいっぱいいるライカが世に出したフォーマットらしい。それまではあの写真屋さんが黒い布をかぶってガシャンとやる大判というのがあって、そのフィルムサイズはとんでもなくでかかった。で、大判と35mmの間にあたるサイズが中判といえばいいんだろうか。大判カメラはセッティングにすごく時間がかかるのだけど、中判は35mmに準ずる使いやすさがあったので、プロがよく使っていたフォーマットだ。
週刊アスキーで昔々に連載していた「ホテルdeGOHAN」という連載は、八木澤カメラマンが中判カメラで撮影をしていた。この時代は「料理は中判のフィルムじゃないとダメ」という、発行人F岡さんのこだわりがあったと聞いている。フィルムだし中判だし、どでかいストロボを持参して2灯バシンと焚いて撮影をしていたのを、「なんでこんなにおおがかりな撮影が必要なんだろ」と思いながら僕は見ていた。今から思うと、そうじゃなきゃ撮れない絵があったから、なんだけどね。
で、デジタルカメラの時代になってきたわけだけど、銀塩カメラでいうフィルムにあたるのは、撮像センサーだ。このセンサーはサイズが大きくなればなるほど高くなる。銀塩で普及していた35mmというサイズのセンサーを使おうとしたら、一般消費者が買えないほどの価格になるのだ。だから、APS-Cという一回り小さなサイズのセンサーを、民生機には使うようになった、らしい。
でも、デジタルに対応したプロは35mmフルサイズ版のデジタル一眼レフを使ったり、もっと高いレベルを求められる広告写真などのフォトグラファーは、デジタルバックという、センサー部分だけで数百万円するものを従来の中判カメラにオプションでくっつけて撮影をしている。
何が言いたいかというと、中判といえるくらいのサイズのセンサーを使おうとすると、現状では100万円オーバーはあたりまえという状況だった。そこの市場に、ドカンと大きな爆弾を放ったのがペンタックスなのだ。ボディの価格が80万円前後。実売価格は70万円台になっているようだ。これって破格の値段だと思う。
なにこれデカイじゃん、という感想を持つ人も多いだろう。うん、でかいんだ、、、けど、持ってみると思ったよりも軽く感じるのが不思議。写真にある同時発売の55mmというレンズを着けると、実にシクッとくる持ちやすさ。
しかもこの背面をみればん?と思うことがあるはずだ。
「あれ?普通のデジタル一眼レフとおなじじゃないか?」
そうなのだ! この645Dのすごいところは、「一眼レフカメラ」であるということなのだ。つまり、センサーがデカイということ以外は、操作感はまったく同じ、ということだ(実は違う部分もあるのだけど、それは後述)。
だから、説明書をほとんど読まなかった。それでも使えた。初めての中判というのにドキドキしてたけど、手にしてみたらすぐに使える。非常に嬉しくなったのだ。
で、翌日に控えていた秋田出張に、いつものD700ではなくこの645Dを持参することにした。ペンタックスからはレビュー用に色んな中判用レンズを借りていたのだけど、標準ズームレンズと120mmマクロ、そして写真に装着している55mmを持って行った。
この日は国会議員秘書の福原氏が、某広告代理店社員と某青果流通会社の社長をつれて、秋田県北部のよい食を廻るという趣向。
まずは比内地鶏で有名な大館市比内町へ。比内鶏の血をひく鶏を育て、米代火内鶏(よねしろぴるないどり)というブランドで販売しているグループさんのところへ伺った。
PENTAX645D 120mmマクロで撮影
(続く)
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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