2010年8月 2日 from 日本の畜産を考える
このエントリで書いた、仲田睦シェフのイベント、大成功に終わったそうだ。京都に行っていたので僕は出席できなかったが、お手伝いをしていたうちの会社のN女史らから聞いた限りでは、コースも美味しかったらしいし、そしてさちの肩ロースを煮込んだ「グーラッシュ」という料理、実に味わい深く仕上がったとのこと。
※今回の写真はすべて弊社のN女史の手によります。
イタリアはトレンティーノ州で、イタリア人に対してイタリア料理を作ったり教えたりするという難行を、努力の果てに達成している仲田 睦(むつみ)さん。プロテニスプレーヤーからの転身。かっこいい人だ!
この日の内容は以下の通り。
■トレンティーノの食文化や料理について、料理デモンストレーション、食事(以下を予定)
Antipasto: Strudel di porcini e ricotta
前菜 ポルチーニ茸とリコッタチーズのストゥルーデル
Primo: Canederli di formaggio con burro e salvia
プリモ チーズのカネーデルリ、セージバター風味
Secondo: Goulash con pure di patate e sedano rapa
牛肉の煮込みパプリカ風味 ジャガイモと根セロリのピューレ添え
Dolce: Torta di noci
クルミのトルタ
ワイン
発泡ワイン Rotari Talento Brut NV
白ワイン Mezzacorona Pinot Grigio
赤ワイン Mezzacorona Teroldego
むっちゃくちゃ美味しそうじゃん!
ちなみに仲田シェフにお送りしたのは肩ロース5キロ。肩ロースを煮込みに使うってのはかなり豪勢な話だ。ステーキでもいけちゃう部位だからね。
直前までイタリアにいた彼女が「さち」のことを識っているはずがない。けど、日本でこういう料理をしようとしたとき、脂びっとりの黒毛和牛の肉しか手に入らないことが非常に不満だったらしく、日本側のコーディネーターを務めた料理研究家の山内千夏さんに「なにか赤身の美味しい肉が欲しい」とオーダーをしたそうだ。
千夏さん、うちの会社の食関連イベントのときは必ずといっていいほど手伝っていただいているので、自然に「短角牛って手に入ります?」と連絡をしてきてくれたわけだ。
手に入るよー それも もし差し支えなければさちの肉で! と返事したら、超びっくりしておられたわけだ。
んで、仲田シェフご帰国。当日、仕込みする前に柴田書店の「専門料理」をパラパラと読んでいたそうだ。そして、さちのことを書いている僕の連載ページに到達し、
「えっ? あれっ? この肉って、、、このさちの肉なの?」
と驚いたらしい(笑)
N女史のはからいでさきほど仲田シェフと電話で話ができた。
「いやー もう煮込んじゃうにはもったいないいいお肉でした! なんかね、持ったら脂が手の温度で溶けるんですよ。イタリアの肉は、絶対に溶けない。これ、焼いて食べたいって思っちゃった。」
そう、、、やっぱり、雑穀のヌカを食べさせる漆原牧場のやり方は、肉質を大きく向上させると思うのだ。
ありがたいことに、このグーラッシュ、すこしジップロックに分けてもらった。本日、自宅で温めて食べさせていただこうと思う。仲田さんありがとう! 会を主催した柴田香織さんもありがとう!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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