2010年7月21日 from 出張
宮崎市で一番の繁華街といえば橘通りの「一番街商店街」だ。このブログでも何回も紹介してきた釜揚げうどんの「おだまき」などがすぐ周辺にあり、夜になると特にミスタードーナッツがあるあたりに人の流れが集まる。その、ミスドの目の前の角に、その名も「CORNER(コーナー) 」というバール&カフェがある。
ここも実は、一平寿司の村岡さんが経営する店だ。宮崎市内のカッコイイ店はだいたいにおいて彼が絡んでいるという事実。
「やまけんさんに食べて欲しいのがあるんですよ!」
と言うのが、上の写真の黒板に書かれている「CORNERグルメバーガー」と、もう一つは、、、
ん? なんだ? お店の中にまたもや出店が!?
ザ・ソフトクリームファクトリー!
村岡さんが独自のアイデアで、宮崎のソフトクリームをと作り上げた新しいブランドだ。
なんといっても重要なのは、この屋台で売られるソフトクリームは、宮崎県内の提携農家から配送される毎朝絞られたばかりの新鮮な生乳を使う(もちろんそれを低温殺菌で使う)ということだ。いま、国内の多くのソフトクリームは、ことわりがない限りはだいたい大手業者が供給するソフトクリームベースをそのまんまマシンに放り込んでシャーっと作るものだ。フレーバーもなにも、業者が作っている味。けどそれだとつまらない。宮崎県でもきちんと朝絞り生乳に限定して作っているソフトはないそうなのだ。
しかも、、、
使っているマシンはイタリアのカルピジャーニ。競合マシンはいろいろあるが、ここが一番。以前、あるプロジェクトでジェラートマシンを購入することになったクライアントにこのメーカーのものを勧めたのだが、その店を施工する業者が「いやいやいやいや全然他社の方が安いし、だいいち明確にお客さんがわかる味の差なんて出ませんよわっはっは」と押し切りやがったことがある。思い出しても腹が立つが、どこのパティシエもやっぱカルピでしょ、と言う。
さてこの日はまだ試作段階だったけれども、さっそくいただく。
ソフトを盛ってくれたのはクワハタ君。
あえてコーンは使わずカップ仕様。これに、メープル、チョコレート、プレミアムチーズの三種からお好きなソースをチュルッとかけてくれる。もちろんプレーンでもよし。まずはプレーンでいただいてみるが、まあ美味しくないはずがない。鮮度の高い生乳を使い、たっぷりオーバーランさせて滑らかな空気を入れたソフトクリーム、実に心地よい舐め具合。程よい甘さ、クセのない上品な生乳の味が生きている。
そこに、チョコレート&クランチトッピング。
あっ 素材のクリームが上質だから、チョコの味が濃厚に引き立つ!ちなみにこのソースは、カクテル用のシロップで有名なモナンのもの。「色々試したけど、これが一番旨いんですよ、、、」とのこと。
ただ、写真には撮らなかったけど、プレミアムチーズソースというのがお奨めだ。生乳を絞っている農家さんがじつはチーズも作っているそうで、ソフトにある特製のチーズソースを開発してもらったのだそうだ。クリームチーズを少し濃厚にして香りを強くしたようなもので、これが意外性抜群の美味しさだったのだ。1カップ400円。ふつうなら「高い!」と思うだろうが、それって結局、大手の作るベースを使った安いソフトだ。生乳からこだわったソフトがどうなるか、一度試してから判断してみても遅くない。
で、そのまま2階に移動して、この店のシェフであるケイスケ君特製のバーガーを試食。
まずはハンバーガーとチーズバーガー、、、うわっ なんだこの溢れんばかり、というか溢れてるトマトソースは!
よくプレミアムなバーガーはシンプルにパテとバンズとタマネギくらいで勝負しているが、それではつまらないということで、タップリのトマトソースが載っている。バンズはビーフ100%ではなく豚も入れているが、僕は実はハンバーグはそちらの方が好き。パテの風味もしっかり立ち、トマトソースの酸味が肉の脂のくどさを消してくれて、サクサク美味しい。
こちらは照り焼きと村岡さんイチオシのBLT。
照り焼きは、よくあるデロッと水飴ベースのタレがかかってるアレではなくて、きちんと調合したサラッとした照り焼きソースを焼き付けてあるシンプルバージョン。うん、パテの旨さはこちらの方が分かるね。この照り焼きソースとマヨネーズの組み合わせが旨い。
そして億にあるBLTのベーコンがすげー分厚い!
はい、お奨めだけあります。これは文句なし!ちなみにこの人↓が作ってます。元・和食の料理人。
一つでしっかり腹一杯になるバーガー、お試しくださいませ。
このとき試作段階だったソフトクリームももういまはきちんと販売スタートしているはずだ。コーナーの前にこの屋台がたっていたらぜひ、お試しいただきたいと思う。
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
本サイトの著作権はやまけんが保持します。出版物・放送等に掲載される場合はご連絡を下さい。トラックバックはご自由に。