2010年3月 1日 from 出張
いよいよ4月24日のオープンが決まり、あわただしくなってきている愛媛県大洲市の直売所の名前が決まった。「愛たい菜」と書いて「あいたいな」と呼ぶ。はい、「あなたと大洲でアイタイナ」ということですね。
まさに秒読み段階だが、ここ最近はとにかく加工食品を出荷してくれる方々のところを廻っている。少しでも面白く意義深い商品を出して欲しいからだ。とはいっても、この地域の人たちは直売施設に出品したことがある人が多く、すでに実力を備えている人が多い。でも、そうした人たちはすでに既存の直売所への出品で手が一杯ということもある。なので、「そうは言わずにぜひお願いします!」ということでお願いをしているということだ。
チーズケーキ名人の林節子さん。この方のチーズケーキは直売所だけじゃなくて、愛媛資本のスーパーでも売られている。
空気の含ませ方が絶妙な軽い食感のチーズケーキ。使っている牛乳は県の酪連のものである。
ごちそうさまです!
そして僕が密かに楽しみにしているのがこの商品。
小川さんがつくる「ばかタレ」。
みてお分かりの通り焼肉のタレなんだけど、これが爆発的に刺激が強くて、ものすごくインパクトのある味なのである。
その代わり、アミノ酸もドカンと入ってる。第一回「味見会」の際に僕はそこだけ残念だとコメントをした。そうしたら、、、
「あんたに言われたから、アミノ酸の量を控えめにしたのをつくってきた。」と。
おおおおおおおおおおおおおおおおおおマジ?
アミノ酸少なめでも、ニンニクや生野菜の風味でインパクトは健在。持ち帰ってノーマルバージョンのばかタレと比べたけど、明らかに新しい方がキレがいい。
こんなにも生の香味野菜がたっぷり入っている。
この小川さんにまた新たにお願いをした。使ってる調味料をすべて大洲のもの(醤油、味噌、酢)にして、ニンニクなども大洲市が無理なら県産のものにしてもらう。おそらく倍近くの価格になるだろうけど、「ばかタレプレミアム」といえる旨いものが出来るはずだ。それと、アミノ酸は使わずに酵母エキスのみにしてもらいたいと依頼した。さて、どうなるだろうか、楽しみだ。
さてもうひとかたはなんとも見晴らしのよいところに、ベーグル工房を構えた井上さん。
ちょうど焼き上がった試作品を試食させてもらう。
これがまた、おつなものばかり。しかも地元産の食材をふんだんに盛り込んでいるのだ。
高菜&ジャコ、旨し。しかもベーグルの生地にはもち麦が入っている。
これも美味しい!みたらし風の餡が入っていて、甘いのが苦手でも楽しめる!
これ↑は大技!オープンまで秘密にしておこう。
こんな感じで、直売所のオープンめがけて頑張ってくれている人もいる。店もそろそろ外観が仕上がってきた。急ピッチで中身を充実させないといけない。
さて、この日は接見を終えてから、夜は農協の若手が趣向を凝らして僕らを迎えてくれた。
なんと、手打ちうどんである!
つねづね、愛媛たいき農協にはうどんの達人がいるときかされてきた。それがこの鶴ちゃんだ。
この、意味もなく修行僧のような真面目そうなまなざしが実にイイ! ちなみに素顔の彼はものすんごく笑わせてくれる好青年だ。
「きょうはね、ASWじゃなくてこの辺でつくったチクゴイズミっていう小麦粉で打ちましたから、そんなにブリンブリンしたコシじゃないですけどね!」
あ、いいですねぇ もうブリブリしたうどんは飽きました。
あんがいざっくりした造り方。わいわいとその場で捏ねて踏んで、切ってすぐさま茹でていた。
「はい、それじゃーみなさんここのどんぶりと箸を持って、卵を割って混ぜてからうどんを入れてくださーい!」
いわゆる釜玉である!
そこに、牛肉とごぼうの甘辛煮をドカン!
青ネギもどさっと入れる!
うーむ 素晴らしい! ちなみにこのごぼうと肉の煮付けは、農協の選果場にパートできてくれているおかあちゃんが造ってきてくれたものだそうだ。
チクゴイズミのうどんはベージュっぽい色でコシは中くらい。トゥルッという食感で十分に美味しい。
「そんなたいしたうどんじゃないっすよー」
というけれども、農協の若手がこんな面倒なセッティングまでして打ってくれたのは実にありがたいことで、僕としてはものすごく嬉しいことだったのだ。
ちなみにこの日は、直売施設に併設するジェラートハウスの試食も兼ねていた。
今が旬のいちごシャーベット、いちごそのものの香りがブワッと伝わってくる。
ちなみにジェラートに空気をどれくらい含ませるかで舌触りが変わってくる。僕は空気がたっぷり含まれたのが好き。それを「オーバーランさせたジェラート」というそうだ。オーバーラン!時代はオーバーランである。
ちなみにこの日、大洲市役所で市長の秘書を務めるお二方も参加してくれた。
実は、、、 大洲市長の清水さんという方がいて、超・料理好きな方なのである。しかも釣りもくろうとはだしで、自分で釣った魚をおろして、しかもこれは一日、これは二日というかんじに熟成させてから食べるという凝った人なのである。
ぜひ清水市長のつくった美味しい料理を、この大洲の直売所に引っ張り出したい!と思っているのであった。
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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