2010年2月15日 from
「よしヤマケン、じゃあ昼飯を食いに行くぞ! 君が以前きたときにも光恵が連れて行った店だけどな!」
実はもう一店、ポルコロッソという地元素材を使うイタリアンに連れて行きたかったということなのだが、この日は休みらしい。でも、ひとかべ、美味しかった記憶があるので、大歓迎だ。
タイトルには「和の味」と書いたけど、店のWebを覗いてみたら、牡蠣のクリームパスタなんかも出している!なんか、守備範囲が広いなぁと思ったら、あとで驚愕の事実が判明するのであった。
ドキャーン!
お断りしておきますが、これは河野社長がひとかべさんにねじ込んで造っていただいた特別御膳です。ほとんどが地元食材!
まずはこれ、エゾイシカゲ貝!
あああああああああああああああ これは食べたことがあるゾ!
東京の寿司屋ではこれを「いしがき貝」と呼んでいたが、、、
「正式にはエゾイシカゲ貝なんですね。とっても美味しい貝ですよ!」
はい、とっても美しい貝の身に現れているように、味も香りも美しい。スラッと色白な美人という感じの風味だ。
天麩羅にもイシカゲ貝。
焼き物にもイシカゲ貝!
この貝を集中的に食べたことがなかったのだけど、本当に上品な味だ。加熱すると歯ごたえがムチッとして、食べ応えもある。
あっともちろんイシカゲ貝ばかりが主役ではない! 今回の御膳には、陸高の重要素材をバッチリ盛り込んでもらったのだ。
手前のシイタケはもちろん先のエントリに出てきた菌床シイタケ。歯触りしっかり、シイタケのグアニル酸の旨味も強く、美味しい。その脇に鮮やかな黄色に発色する卵は、河内山さんという陸高が誇る養鶏家さんの卵だそうだ。そして後列の鶏の串焼きは、株式会社アマタケさんが世に出した地鶏品種「三陸地鶏」の焼き物だ。どれも丁寧に造られている。
ビックリするほど美味しかったのがこの茶碗蒸し。
卵の地の中には細かく刻んだシイタケ。上にはワカメを叩いたもの。この絶妙なバランスが実に素晴らしかったのだ!
そして日本料理の華、椀が実に佳かった。
この辺のホタテはあまりに貝柱が分厚く、半分に割って出てくる(笑) 手前にあるオレンジ色の物体はにんじんとおもいきや、ホタテの肝だ。これが鮮度抜群でとても美味しい。
この、名前は忘れてしまったけれども、細かな海藻が実にいいお味だったので驚いた。もずくの仲間だと言っていた気がするが、、、口にふんわり、噛むとシャキシャキとして、磯の香りも強すぎずデリケートな香り。
そして、先のエントリにもでたキクラゲの一品。
いやー 堪能!
そして料理長の大久保さんにご挨拶をしたところで、驚きが!
「私、柴田書店の「専門料理」の愛読者で、やまけんさんの連載は毎号読んでます」
えええええええええええええええええええええええええええ
本当ですかぁ!!!!!!!!!!!
「専門料理」は安い雑誌ではないので、料理人さんでも一回も読んだことない人もたくさん居るはずだ。しかし、陸高に読者さんがいらっしゃったとは! 膳を上げ下げしてくれた若い料理人さんも「いっつも読んでます!」と言ってくれた。
だからか! だから日本料理だけではなく、スパゲティとかクリームものまで造ることができるのか!と思い至った。いやー 光栄でした。
みんなで記念撮影。この時、店内が暑かったのでTシャツだけど、外に出たら一瞬にして凍えました(笑)
いやーしかしいい店だった。初めての人は、ここで事前に予約をして三陸の素材をふんだんに使った昼食をいただき、そして夜は「田舎」にて酒も含めて飲みつぶれるというのがベストなコースかも知れない。あ、でも次回はポルコロッソにも行きたいな。
料理長、ご馳走様でした!またいきまーす。
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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