2009年12月11日 from 食材
洋なし品種にもいろいろあるけれど、日本で多く出回っているのは第一にラ・フランス。第二にル・レクチェという順番だろう。第三以降は、残念ながらあまりメジャー品種がないといってもいい。
しかし、洋なし品種はもっといろいろある。単に、消費地で知られていないだけの話だ。僕は正直言って、ラ・フランスで美味しいのに当たったことがあまりない。僕が一番美味しいと思う洋なし品種は、「ゼネラル・レクラーク」だ。産地は青森の天間林の近辺。ラフランスよりどかーんとでかく育てるこの品種、香りも濃ければ果肉も滑らか、じつに芳醇な味わいだ。けど、少しセメダイン香が強いせいか、香りのエレガントなラ・フランスに人気を一方的にとられてしまっている。
で、ここ数年で知名度をじわじわと上げているのがル・レクチェだ。この品種に関しては、洋なしの圧倒的ブランド産地である山形ではなく新潟で栽培が進められている。しかし、僕はこのル・レクチェでもいままで美味しいのに当たったことがない。
誤解無きよういっておくけど、普通に美味しいのは結構あたっている。けれども、先述したゼネラル・レクラークのよいコンディションに熟したものを基準値としたとき、それを超えるものに当たったことがないということだ。
で、なんでこんな風にル・レクチェを、わざわざ赤いバック紙まで用意して撮っているかというと、新潟の若手農家さんが「まだ食べたことがないなら、お送りしたいのですが」と連絡をくれたからだ。勿論面識はない。
食べたことは多々あるけれども、納得できる味のものには当たったことがありません、と素直に連絡したら、送ってきてくれた。自身があるのだろう。届きたての箱からブワッといい香り。けっこうセメダイン香も立ちのぼってくる。もしかして、けっこうイケルかも!?
洋なしは追熟をうまくやって、美味しい時期に食べなければ評価できない。さて何日で熟すかな。美味しかったら続報したいと思う。
土田さん、じっくり楽しませてもらいますね!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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