素晴らしき短角牛のポトフの余韻を味わっていると、やおらマタギのウチマギさんが立ち上がる。
「熊肉、食べっか。」
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
干し肉だけじゃなくて、生肉もあるのぉおおおおおおおおおおおおおおお?
とにかく、みな知らないだろうけど、熊肉ほど旨い肉なんてないんだぜ!?興奮、興奮!
みよこの一本肉!
これは「背肉」だそうだ。いちばん旨いぞ、との由。丁寧に筋と薄膜を取り除く。そしてスライス。
これに清酒「久慈川」をトポポと注ぎ、しばし和える。マタギの料理だけど、実に丁寧に和える、和える。
そこへすり下ろしたニンニクを投入。
醤油も投入して和える!
結構長い時間をかけてニンニク酒醤油を揉み込んだのを、薪ストーブの火で炙る!
いやぁーーーーーーーーーーーーーーーーーー
もうここから先は写真、撮ってませぬ。だって喰うのに夢中だから!
「う、うめぇ!」
「やわらっかいねぇ~」
「いままで喰った熊の中でもこりゃ別格だね」
という声が乱れ飛ぶ。お腹いっぱいになってる人達ばかりなのに、この熊肉は飛ぶように売れていく! これほどに旨い肉は、本当に出会ったことがない!
いやーうちまぎさん本当にご馳走様でした、、、
〆は、安家地大根のおろしをのせた、あたたかな蕎麦。
この辺の蕎麦は、豆腐と玉子をつなぎにしたもので、一度に沢山打って茹でてしまい、玉にしておいたのを、あたたかい汁に入れて温めて食べる方式のが多い。それがまた、旨い。蕎麦は茹でたて、とかどうでもいいやぁ、と思ってしまう、優しい柔らかさなのだ。
こうして世は更けていったのである、、、
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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