2009年7月 7日 from 農家との対話,農村の現実,食材
貴重な貴重な月山筍が、山形県の庄内から送られてきた。
以前、週刊アスキーの「旅三昧」で水先案内をしてくれた、ネット上で山菜といえばここしかないという知名度の「山菜屋.com」の遠藤さんが送ってくれたのである。
1kg3800円と、ちょっと高いかなと思いがちな価格だけれども、食べてみたらぶっ飛ぶ旨さなので、この季節だけのものとして買い求める価値がある。
けど残念、僕がぼやぼやしている間にもう旬を過ぎてしまって〆切になってしまったようだ。いまはだだちゃ豆の受付をしているようだ。うーむ
■山菜屋.com
http://www.sansaiya.com/
茹でたりしてもいいんだろうけど、せっかくの味が抜けてしまうのが勿体ないので、魚焼きロースターで皮が焦げるくらいまで焼く。熱いうちに、火傷に注意しながら皮を剥く。こいつに塩をつけて食べるだけで、もう極楽気分の美味しさだ。新鮮なものは筍特有のえぐみが少なく、ホワイトアスパラのような旨味と香りが、凝縮された筍の中に宿っているといえばいいだろうか。
この月山筍の皮がまた美しい。
そして裸に剥かれた筍の肌がまた、きめ細やかで美しい。
今年の山菜シーズンは結局、東北には行けなかったのでかなりフラストレーションが溜まっている。この時期の庄内の旅は最高なのだ。
これはギョウジャニンニク。
こんな自然の中、タラの芽を採りに切り立った崖に登ったりする。
こんな庄内の山村をちょこまかと巡りながら、農家さんが山から採ってくる山菜を目利きをして選り分け、料理屋や消費者に提供するのが卸の役目。農家から直送すればいいじゃないかなどというのは素人考えで、一農家が集めきれる山菜の量はたかが知れている。また、集めるのが大変なので選別・発送などまで手が回らない。
そういう小さな農家の軒先まで行って集荷をし、複数種類を取りそろえ、サイズなどを揃えて出荷する機能は必須なのである。
農業関連ビジネスがブームになっている今、またもや「農家から直接」とか「中間段階を中抜きして」などという空疎なキーワードが出てきているようだが、アホらしい。これまでの流通に中間が存在してきたのは必要とされる背景があり、その背景はいまだ変わっていないのである。
優秀な卸が居てこそ産地が生産に集中できる。おっと脱線したけれども、そういうわけで山菜屋.comを、僕は応援している。
この方が山菜農家さんから信頼される遠藤さん。取材の時はお世話になりました~
月山筍うまかった。そのまま食べるのと、パスタなどの具で楽しみました。ご馳走様でした!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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