2009年1月18日 from カメラ
今年は、カメラ選びが難しかった。オリンパスはフラッグシップ機を出さないし、キヤノンの5DmarkⅡはスペック的にきっちり価格に合わせた出し惜しみ感が満載で気にくわない。フルサイズのカメラを買うならどうせレンズも一から揃えないといけないのだし、ここはニコンに行ってしまえ!と、D700を購入した。今さっきのことだ。今日まで、3万円キャッシュバックがあるので、ぎりぎり滑り込んで買った。ヨドバシ秋葉店のカメラ売場には、以前はオリンパスユーザである青木君がいたけれども、彼がカメラマンとして独立して去ったのちにいろいろと相談しているSさんという方がいる。いつもは大判・中版やライカといった高級カメラのコーナーにいる彼が、最もいま僕が信頼している人だ。
「レンズ、悩んでるんですよ。オートフォーカスで評判の高いニコン純正の60mmf2.8マクロか、それともマニュアルだけども写りがいいっていう、カールツァイスのマクロプラナー50mmf2.0にしようか、、、」
「ん、造りはやっぱりツァイス、いいですよ」
と、ケースから出してくれる。テスト用のニコンF6に装着して、ヘリコイドを回してピントを合わせてみる。んー もうケースから出した時点で終わりだ(笑) D700とこのレンズ、8GBのサンディスクのCFカードを買って丸福コーヒーに入り、矢も楯もたまらずに電源を入れてみる。
初めてのニコン。もそうなんだけど、それより実は楽しみだったのがカールツァイスのレンズだ!金属製のボディの質感は最上級、付属のレンズフードを装着する時も、カチリと寸分の狂いもなくはまる、精緻な造り。
そして、、、
フォーサーズのカメラでは機構上、味わうことができない圧倒的なボケを手に入れるために、フルサイズのD700と、F2.0という明るさのレンズを選択したのである。
その結果!
すげーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
開放絞りであるF2にセットしてコーヒーカップの縁にピントを合わせたら、他の部分はぜーんぶボケボケボケである!
しかもこの喫茶店内は暗いので、ISO感度は1200あたりに上げていた。うん、欲しいものが手に入った!
しかしそれにしても、ピントを合わせるのが非常に大変だ。オリンパスのE-3は暗いところでもビシバシ合う優秀なAFセンサーを持っているうえに、優秀な手ぶれ補正をボディ内に有している。そんなE-3のオートフォーカスで合わせるのに慣れていたので、ぶれずにピントが合う写真を撮るのが難しい。あーこりゃーむずかしい!とつぶやいてるときに嫁さんが向かい側から僕を撮った。最新の僕はすっかり丸くなりました。
家の近くの高速道路の夜景を、ISO3200で撮影。
手ぶれ補正なしでこんなのを撮れる。よし、頑張ってみよう。
とはいっても、オリンパスE-3から乗り換えるよということじゃない。オリンパスのレンズの切れ味からはもう離れられないと思うし、すでにどんな条件ならどんな写真になるかというのが身体に染みついた。メインの写真はE-3、そして、印象的なカットをD700で撮影するという使い分けになるのかなぁ。オリンパスにはそれよりもマイクロフォーサーズ規格のボディとレンズを頑張って欲しいと思っている。
ちなみにフォーサーズというだけに、E-3などで撮影した写真は4:3(僕のブログでは縦位置の写真が多いので、その場合は3:4)になり、ニコンの写真は基本的に3:2だ。いま、このブログでの横幅は500ピクセル。これに合わせると、E-3の画像よりもD700の画像の方が縦に長くなる。そういう風にみていれば、どのカメラで撮ったかおわかりになるだろうと思う。
僕がこれまで仕事をさせていただいたカメラマンさんは、圧倒的にニコン派が多かった。週アスで3年も旅を共にした八木澤さんはいまD3。dancyuでものすごい写真を撮っている古市さんはたしかF4を使っていたと記憶しているけど、昨年、盛岡の福田パンを取材したときにはD3を持って来ておられた。同じくdancyuで、本当に素晴らしい蕎麦の連載の写真を撮っておられる伊藤千晴さんは同じく銀塩だったけど、この正月に電話をしたら「いやーD700買っちゃったよ。デジタルは全然わかんないや」と言っておられた。さて、ニコンさん、楽しみにしてまっせ。派遣社員さんをできるだけ切らないでくださいね。
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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