北海道の一つの要所・江別に初上陸! 本物の石狩平野へ足を伸ばして鮭料理三昧を楽しんだ!

2008年11月17日 from 出張

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北海道の二日目、北海道農業協同組合学校、通称JAカレッジにて講義だ。
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昔は、このような農協 が経営する学校組織が各地にあったそうだが、今はこれほどの規模のものは北海道のみらしい。これがまた、高校を卒業した世代の学生達が学、大変にきちんとした「学校」なのである。勿論、卒業生は各地の農協への就職を希望する。この日、僕は北海道内の組合長または役員つまりトップ層の研修に招かれたのだけど、休み時間の前には、これから卒業を迎える学生達のお披露目があった。それぞれの進路となる農協の経営者層から「頑張って働けよ!」などの声が飛ぶ。面白い制度だ。やっぱり分厚い層を誇る、北海道の農協組織と思ってしまった。

さて1時間半の講演終了。いくつかの農協の方々から声をかけていただいた。まだ北海道には足を踏み入れてない場所が多いから、いろいろと廻ってみたいものだと思う。
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江別には初めて足を踏み入れた。札幌から近いとはいえ、用事がなければ立ち寄らないところだ。ここには僕が昔から、その製品に親しんでいる「江別製粉」がある。

江別製粉といってもわからないだろうが、寒干しラーメンの「菊水」という製品を知っている人なら、あのメーカーだといえばわかるだろう。ノンフライの寒干しちぢれ麺が美味しい、インスタントといいたくないほどの完成度を誇るラーメンだった。

江別製粉は北海道産の小麦を使った製品を数多く排出している名企業だ。以前、農林水産関連の表彰事業のパネリストになったとき、江別製粉が受賞しているのを知ってブースに足を運んだことがある。「ファンです」と話すと、みなさん笑って、小麦粉などの製品を「持って行ってください」といただいたものだ。いつか江別製粉にも行ってみたいものだ。

そして、この江別には応援している農業気象ロボット「ウェザーバケット」を製作・販売するアグリウェザー社がある。明日、その横山社長とも会える予定だ。
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さて、JAカレッジでの講義後、カレッジの竹原さんが「せっかくですから、本場の石狩鍋を食べに行きましょう」と車を走らせてくださる。
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僕には北海道の地理感が全くといっていいほど無い。昔、札幌は北海道の真ん中にあるものだと思っていた(笑) 十勝平野には海なんてない、とも思っていた(大笑)

石狩平野という言葉は社会の教科書でみた記憶があるが、札幌から1時間とすこしでいけるなどとは思ってもみなかったのだ。
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■割烹 金大亭

「ここではね、最初から最後まで鮭のフルコースを楽しめるんですよ。石狩鍋も本場ですから、美味しいと思います。」

と竹原さんが案内してくれる。実に渋い渋~い、歴史のある店である。
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あらかじめ前菜がセットされているが、ほんとうに鮭づくしだ!
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鮭とば、鮭のイズシ、鮭頭のなます、イクラ醤油漬け、とも和え、、、
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鮭の切り込み、めふん。一番手前のめふんは、鮭の背わたの塩からだ。二つ目の切り込みは鮭とイクラを麹でつけたもの。こいつが絶品!
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写真上の鮭のいずしは、鮭の身をご飯と一緒に乳酸発酵させたもの。キャベツが入っているのが北海道風だ。
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とも和えは、鮭の内臓を肝で和えたもので、鮭が呑みたくなってしまう味だ。
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鮭の頭の軟骨部分を切ったなます。軟骨がコリコリとしていて美味しい。
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おっとこれは鮭の心臓!一匹から一つしか獲れないのだろうから、貴重品だ。鰹の心臓を食べたことがあるが、それと形が似ている。こってりしていて強い食感。
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鮭の三平汁。これが実にじつに美味しい!
汁を啜ると酒粕のような香りがふわっと香る。移動中はずっと暖房の効いた車の中だったけれども、それでも暖かい汁を呑むとホッとするのはなぜなんだろう。鮭の切り身も火が入りすぎておらず、ホックリシットリと身が割れてくれるのだ。
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見事な生鮭の切り身。本州に住んでいると、生鮭を食べる機会があまりない。だから、塩をした鮭こそが鮭の味だと思ってしまいがちだけど、生鮭の旨さはまた全くの別物。塩蔵にした肉が、生の肉とは全く味が違うものになっているのと同じだ。
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脱水作用のある塩が回っていないからか、細胞が柔らかというか、ジューシーである。鮮度干ばつ群。

そして、、、

「鮭の白子です」

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うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

でたぁ~
やっぱ鮭にも白子がある!(←あたりまえ)
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ほっくりネットリとするこの白子、熱々のうちにかぶりつくのが吉だ。トロッと中から出てくる白いマグマが唇の周りをやけどさせそうになるのが、またウマイ!

しかもなんとこの白子の甘露煮まで出てきてしまう!
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こちらも甘くあまーく煮付けてあって、すでにご飯が食べたくなる味だ。うーむ 同じオスとして白子を食うときはいつも逡巡してしまうが、いやなんのその。ありがたくいただくのである。
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ルイベ。美味しゅうございました。
PB054473 鮭の切り身の磯辺巻き揚げ? これも美味しゅうございました。

そしてメインイベントは、、、やっぱりこいつだ! 石狩鍋の登場である!

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うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

なんと旨そうなプレゼンテーションなんだぁあああああああああああ!

じつはけっこう、鮭攻撃で腹が一杯になりつつあったんだけど、ここへきてこの旨そうな汁にノックアウトされた!

このベージュ色に濁したスープから、異様に濃厚な香りがぶくぶくと沸き立って部屋中を満たすのである!ふがっ 旨そう!
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おかみさんが取り分けてくれる。

「お客さんでこの鍋を食べてから、『あの味が忘れられない』ていって再訪してくださる方が結構いらっしゃるんですよ。味付けはお味噌だけ。けれどもうちでは、ある香辛料を隠し味に使うんですけど、おわかりですか?」

うーーーーーーーーーーん

全然わからない。思ったよりもこの石狩鍋のスープはこってりしていて、下手なラーメン屋のスープより全然美味しいのだ。その凝縮された旨味の重奏に隠れて、その隠し味がなんだかわからない。

「山椒、なんですよ。」

おおおおおおおおおっと

そうか、なるほど、言われてみれば、、、
けど、本当に山椒が山椒っぽくない変化をしている。昆布だし+鰹だしが旨味を倍加させるように、ここでも1+1=2ではないのであった!

そして、、、とどめのイクラ丼だ!!!!!
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東京の割烹でチョイと出る、小ぶりな丼ではない。どでーんと どデカイどんぶりである!
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うーむ

塩蔵でない生イクラの醤油漬けは、なんとも清く美味しい、、、
プチプチではなく、ヌチヌチという、なまめかしい食感で弾け果てていく赤い果実は、やっぱり白子よりも美しくはかない。

腹一杯になりつつ完食。石狩鍋はほとんど私一人でいただきました。

いやーそれにしても北海道の広さをまた感じる。札幌から車で少し遠出して、石狩。車がないと始まらないが、車で全道を走破するのもまた楽しそうだ。いずれ、やってみよう!

石狩からの帰り、地元の有名企業である佐藤水産へ。東京農業大学の醸造学科の小泉武夫先生が監修された「鮭醤油」を買い求めて、一路札幌へ。夜は登別からやってきてくれる泉田さんと落ち合い、カフェ「まーくる」でお茶した後、ホクレン寺尾さんと「またつ」再訪である。