2008年4月 8日 from
ふだんは滅多にお目にかかることができないものだ。特に一般の、園芸に関心がないひとだったら観ることはないだろう。 実はこれ、アスパラガスの株なのだ。
アスパラガスというユリ科植物は、なかなかにユニークな性質を持っている。他の植物のように種を蒔いて育てるということは、通常の園芸農家でもやらない。株が売られているのを買い求め、地中に埋めて育てるのだ。春先になるとにょきにょきと緑色のアスパラガスが顔を出す。
しかし、一年目の株には十分に栄養を蓄えさせたほうがよいため、収穫はしないでそのまま育てる、と僕は教わった。畑の隅でニョキっと映えてくるアスパラを切り取らずにそのままにしておくのは、精神衛生上あまりよろしいものではなかった。瑞々しいその太い軸を喰いたかった。もぎたてのアスパラガスは、生で囓っても甘く美味しい。 これは青森のトキワ養鶏に行った時、鶏舎・豚舎から出る堆肥を使ってアスパラ栽培に取り組んでいるのを見せていただいた時の写真だ。アスパラを放っておくとこんな植物となる。会社から自転車で帰る時に通る門前仲町の町中で、街路の植え込みにアスパラガスを植えている人がいて、僕はよくそこで自転車を止めて見入っていることがある。支那そば「晴弘」の近くの、永代通り沿いだ。
この写真の上部~中部に赤く丸い実がついている。これがアスパラガスの実生(みしょう)だ。アスパラは雌・雄の別があり、雌株にはこのような赤い実生が着くのだ。
アスパラガスもこれからが本番。北海道からのホワイトアスパラはまだ先だ。ジクジクと待ちこがれてしまう。
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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