とうとう19日に発売! 講談社プラスα新書 「日本の「食」は安すぎる」 お読みいただければ幸いです。

2008年3月17日 from 食べ物の本

NHKラジオ放送で、この2年間にわたって続けてきた、月曜日の午後3時半からの番組”ビュッフェ131”。
本日、最後の生放送をしてきました。最近、産地に行って農家さんとお話をすると、時間的に畑で聴いてくださっている人が多く、よく声をかけてもらえるようになっていたので、感無量という気持ちでした。

最後の食材は、いろんな思いを込めて「短角牛」。聴いてくださった皆さん、ありがとうございました。

さてさて、、、
ようやく手元に本が届きました!

私の5冊目の本にして、初といってもいい一般向けの新書です。一般での販売は19日水曜日の予定です。
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「日本の「食」は安すぎる」
山本謙治 著
講談社プラスα新書
840円

現在、毎日のように食品の偽装事件など、食の安心を揺るがす問題が報道されています。それら報道の多くは当該食品事業者と、業界全体に清廉潔白を求めて糾弾しています。

しかし、そもそも事件が起こる背景には、偽装などの不正をせざるを得ないところまで食品事業者が追い詰められてしまったという社会構造が横たわっているのではないか。
もし本当にこの日本の社会に食の安心を取り戻すことを考えるのであれば、まずは消費者がそれに見合った負担をしなければならないのではないだろうか。
それが、本書のメインテーマです。

ここ15年間ほど消費者の前に提示されていた食の価格は、安い輸入品をベースに作られていたものです。しかし状況は変わり、世界的に原油や穀物価格は高騰し、これまで安かった食料品が軒並み価格を上げ始めています。日本が有り余る食を享楽できた時代は過去になろうとしているのではないでしょうか。

では、今後はどうしていけばいいのか、、、そうしたことを、私が見聞きしてきた食を巡る旅のエピソードから引き出し、構成しました。

日本の「食」は安すぎる
日本の「食」は安すぎる山本 謙治

講談社 2008-03-19
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この本を書くのは本当に苦労しました、、、だって構想の始まりは2年前。「3ヶ月くらいで書いちゃいますよ!」なんて大見得を切って始まったのに、なぜか書き進めない、、、
それが、なぜか昨年後半からグググッと追い込みが始まり、食の事件が頻発していることに「おいおいどうなっちゃってるの?」という感じで書き上げました。

「消費者にだって責任がある」

と正面から書いている本書に対しては、いろいろと意見が出てきそうな気がします。
が、私もまた消費者。限りなく生産・流通の近くにいますが、実は生きている誰もが消費者の側面を持っています。その「消費」に最大の価値を置く現代社会のあり方を変えていかない限り、もしかすると食の安心はいつまでたっても得ることができないのかもしれません。

ということで
今までの拙文とはまた違ったアプローチになっていますので、どうぞお読みいただければ幸いです。
もちろんこのブログで書かせていただいたあの店やこのメーカーさんが大挙登場。
お楽しみに!

ああ それにしても今日は嬉しくてなかなか眠れなさそうです。本を枕の下にいれて寝るとしよう。