ようやく冬の寒さ到来。野菜が美味しくなってくる時期だ。

2007年11月19日 from 首都圏

某雑誌の取材で、長島農園に。最近、いろんなところに顔を出している勝美君、さすがにレストラン向けの販売は「もうこれ以上引き受けられないよ」というところまで来たらしい。年間120品目を作付けしながら多数の出荷先を管理するのは大変なので、出荷先を絞るのは仕方がないことだ。

雑誌社のカメラマンさんが撮影している間、僕は勝手に好きなアングルの写真を撮りまくった。
これはまだ本葉が展開されたばかりのカブ。

土の上に直接オリンパスのE-410を置いて撮影。レンズはキットレンズの14-42mmだ。こういうとき、液晶モニタに撮影するシーンが表示されるライブビューは便利だ。一眼レフでも最近は搭載する機種が多くなったけど、その元祖はオリンパスだ。ちなみに長島農園の勝美君もオリンパスユーザ。しかもE-330という、フルタイムライブビューを可能とする唯一のカメラを使っている。

オリンパスのカメラで特徴的なのは、オリンパスブルーと表現される、青空の深い描写だ。コダックの撮像素子を使っていた頃はもっとクッキリしていたそうだが、パナソニックの撮像素子を使っている現在も青さは爽快。たしかにキヤノンのカメラで撮影したものと、青空のクッキリ感が違う。

35ミリf3.5マクロで撮影。枝の下から空を見上げるように撮影してみた。
今日は徹底的にアングルに凝ってみることにする。なかでもやはり、土にぺたんとカメラを置いて、小さな段階の野菜を撮るのがおもしろくなってしまった。

これは水菜。


こちらは小松菜。

カメラの上手な方が、「被写体と同じ目線で撮るのが基本」とおっしゃっていたが、なるほどそれなら丈の低い野菜を撮影する際には、土に載せないと駄目だな。その場合、ファインダーをのぞき込むことは不可能になるので、ライブビューができることは必須だ。欲を言えば、カメラ裏面に固定された液晶ではなく、液晶面をぐりぐりと動かすことのできるバリアングル液晶が望ましいだろう。これはE-410にはついていないが、23日に発売される、オリンパスのフラッグシップ機であるE-3には搭載される。ああ、ほしいなぁE-3!

長島農園の出荷場にカブが山積みされていた。カブの玉の大きさから言って西洋小カブではなく、和種のカブだ。

畑に行ってみると、まさに引き抜き時のカブがぷっくりとふくれていた。

勝美君が畑のなかで、包丁で皮をむいてくれたのにかぶりつくと、西洋カブのような甘さは控えめで、その分、いいカブには必ず強く出てくるロロロっという独特の歯触りと、アブラナ科特有の軽くつーんとする香りがする。

でかいのを一玉もらって帰ったのをできるだけ薄切りにして塩と砂糖でもみ、脱水してから富士酢プレミアムを振ってジップロックへ。翌日、よく漬かったのをいただくと、ルリッという食感と、カブと酢だけのうま味で十分に美味しく食べられた。

今年度の異常気象では、秋があまり冷えずにいきなり冬になった気分だ。「食欲の秋」は私語になってしまうのだろうか。ともかく、これからようやく野菜が旨くなってくる時期だ。適度に冷える冬であってほしいと祈る。