2007年2月26日 from 出張
二戸の朝、朝飯とコーヒーを飲みに1Fに降りると、農業関係者向けセミナーで客がごった返している。うひゃあここで講演するんだよな、とそそくさと食堂へ避難。そして2時間後、無事講演終了。
「やまけんさん、昼飯はこの二戸近辺の食材をフルに使った料理が出ます!」
と講師控室に戻ると、そこに本当に二戸食材満載の食卓ができあがっていたのだ!
実はここ二戸パークホテルは、こうした地元食材を使ったフェアを積極的に行っているらしい。
シェフ(御名前を失念してしまいました、失礼!)が一品一品を解説してくださるが、和・洋・中の料理に旨く地元食材を使っている。ちなみに郷土料理ではない。和洋中の文脈に地域食材を織り込ませたという形だ。
この地方の銘柄豚であるサスケ豚の洋風煮込み。臭みのないあっさり系の豚、脂肪も端麗で柔らかく、旨い。ガツンとは来ない食味ながら、どんな料理にも合う。
同じくサスケ豚のウンパイロウ。先と同じく端麗な味なのであっさり、美味しい。
たしか短角牛のすね肉のスープ、だったかな、、、
滋味溢れる味わいで非常にウマし。余分な旨みをつけず淡い味付けなのが好感度高い。
そんな感じで地元食材がホテルの料理文脈へと旨く転換されている。
中でもひときわ旨かったのが、、、
これだ。何かというと、「もちびえ」を揚げて、甘酢に絡めたもの。
もちびえとは、「餅性の高いヒエ」だ。雑穀であるヒエのなかに、ごく希に餅のようなネチネチ感の強い品種ができることがある。収量は少ないようだが、これを練って揚げたものを中華風に甘酢あんと絡めるわけだ。これがことのほか旨い! 雑穀は本当にきらびやかに旨い。料理によっては動物性タンパクと同じくらいの満足度を感じることができるのだ!
いろんな料理を3巡くらい楽しませていただいた。実に実に旨かった!
感動したのは、二戸パークホテルの姿勢だ。
地元食材を使うフェア、というのは結構よくあるイベントだが、ここまできっちりと一つ一つの食材の持ち味を引き出している料理群は珍しい。ひとえにシェフのご尽力だろう。お世辞抜きで全ての料理が美味しかった。
ごちそうさまでした、、、
「やまけんさん、お疲れ様でした。では二戸はこれにて撤収して、盛岡のホテルにチェックインして雄町下さい、夜は県の畜産課の人たちと飲みです!」
普及員のS藤ヨシヒコさんが駅まで送ってくれる。二戸、かならず再訪したい地域だと強く感じたのであった。
さて、盛岡に続く。
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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