地大根の宴

2006年11月24日 from

このところ大根ばかり食べる日々が続いている。
大根は夫婦だけの家庭では消費が大変なのだが、ひたすら食べるのである。
生をバリバリ食べると、その場は美味しいのだけど、含有される成分・イソチオシアネートのせいか、30分後くらいに猛烈に腹がチクチクと痛くなる。ジアスターゼが含まれているから消化がいいよ、とはいうものの、中々に食べ比べがつらい品目なのである。

以下、備忘録。

■聖護院大根
言わずと知れた名品種。園芸の大家の先生と大根の食べ比べをした際、「やっぱりなんだかんだいっても聖護院が一番」と言っておられたのを思い出す。
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煮たときの食感はゴージャスリッチ、お公家さまのような上品さと、歯にトロリと感じる繊細な肉質は他の追随を許さない。

■田辺大根
生粋の浪速野菜。大阪市東成郡田辺地区で育種されていたもので、ねずみ大根のように小さく寸詰まりな、愛らしい形状をしている。
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肉質はしゃっきりしており、煮大根にすると口の中で独特の割れ方をする。大根本来的な風味が強く、上品さよりも野趣としぶとさを感じる。

ちなみにこの田辺大根、葉が非常に美しい。
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大根は根部よりも葉の方にビタミン類が蓄積されている。根部と葉部は別物の野菜と考えるべきだろう。ゆめゆめ捨ててはならない。本日朝も大根葉の味噌汁を食べました。

■宮重大根
現在主流の青首大根の本流といえるのが本品種。愛知県の品種だ。
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形質・食味ともに青首の耐病総太り系大根とそうかわらない。
おそらく耐病性等の面で強化されたのが現代品種に変わっているのであろう。

■安家地ダイコン
岩手県岩泉地方の地ダイコン。鮮烈な赤色大根だが、地方によく見られる赤系大根と同じく、赤いのは表皮部分だけである。包丁で割ると、中の肉は白く、しかし中央部に赤い芯が存在する。
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中国系品種の紅芯大根(北京ダックに添えて出されることで知られる)などと同じようにザクザクした食感、煮るとおそらくドロッと煮崩れる食感になるような気がする(まだ試していない)。

しかし
大根ってどうしてこんなにも品種が多いのか!
他の品目とくらべても、地ダイコンにはロマンがある。それはあの、野菜然としている形質から由来するのだろうなぁ。

木場周辺に住んでる人がいたら、大根おわけしますよ。食べるの手伝ってくださいな。