2006年6月28日 from 首都圏
日本橋ぼんぼり京橋店が「東京バルバリ」と店名変更したのは先日エントリに書いたばかりだ。僕の事務所から歩いて7分くらいでいけるので、一人で夜、腹が減ったときに特製シェフカレーを食べに行ったりする。ここんとこ最も頻度高く訪れる店になっている。ちなみにここのシェフカレーは、歩いていける距離にある「インデアンカレー東京店」のインデアンカレーに小池君が触発されて生まれたカレーだ。開店してすぐの日曜日に食べに行ったら小池君が並んでいたので声をかけると、
「やまけんさんが旨いって書いてるから、味を勉強しにきたんですよ」
という。出てくるのを待ってお茶したときに感想を訊くと
「ショックを受けましたよ!あの味をあの価格で、、、ちょっと燃えてきました。」
さすがはお料理ジャイアン。
そして生み出されたのがぼんぼり、じゃなかったバルバリのシェフカレーなのである。牛すじがこれでもかとぶち込まれたそのカレーのルーは、インデアンのように甘く辛い。かなりイケてるカレーなので、まだ食べていない人はぜひ試してみて欲しい。
さてバルバリに店名変更したからにはバルバリ種の鴨を食べたいものだ。そうリクエストして訪店。
エダマメのムースにトマトのソルベを混ぜていただくと、単体よりも旨みがパワーアップして旨い!
東京バルバリらしからぬ、さっぱりした前菜だった。
冬瓜とじゅんさいの一皿は、冬瓜にもう少し火を入れてとろかしたほうが好きだが、「小池ちゃんこんなのもできるのかよ!」の料理だった。
さっぱり、あっさりした料理はここまで。ここからは肉・肉・肉!!のオンパレードである。
短角牛のタリアータ。やけにさっぱりした味付けだなと思ったら、実は肉はこれ以降も出てくるのである。
ぼんぼりで仕入れている短角は岩手県か青森のものだ。短角も産地によって味が違って楽しめる。
さてアグーである。
この日の火加減は最高。
あぐーの脂の旨さが最大限に活性化されながら、肉の繊維感も味わうことができる加減だった。僕はけっこう火を入れたカツが好きなのだけど、旨さのぎりぎりのラインの綱渡りはやっぱりプロに任せたい。
そしてこれがメインである。
とても居酒屋で出てくる料理にはみえない。きちんとしたソースを作ってくれている。
ちなみに鴨はバルバリ種。茨城県の西崎ファームで育てられたものだ。国産のバルバリ鴨はかなり貴重だ。西崎さんのところは今後もかなり引き合いが増えていくことだろう。鴨の肉質は野ガモより柔らかく芳醇、ジューシー。それゆえ、濃厚な風味は野生ものに及ばないが、その分、柔らかな旨みがのっている。
先日、ようやくフランス産の鴨肉の輸入が解禁された。本当にようやくだ、、、
やっと食べられると思うと、うれしくて泣けてくる。蕎麦「流石」の鴨汁せいろもシャラン産鴨肉使用に戻るだろう。国産とフランス産の食べ比べなんてのも今度してみたいものだ。
東京バルバリにてバルバリ種の鴨をいただく。これ、正統。堪能いたしました、、、
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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