2006年3月29日 from
ぷっくりと肉厚に膨らんだ椎茸(しいたけ)を焼いてわさび醤油で食べると、あたかも肉を食べているような満足感がある。写真は、去年岡山に行った際に農産物の直売所で買い求めたものだが、実に美しい出来映えだったので、思わず手にしてしまったのだ。原木椎茸と表示のあったそれは、大ぶりな椎茸が6本袋詰めにされていて300円だった。
椎茸にも品種が凄まじく沢山あり、生用の椎茸、乾燥用椎茸、両方に対応できる椎茸など様々だ。ちなみに、栽培方法は2通りある。ホダ木と言われる原木に種駒(こま)と呼ばれる椎茸の菌糸を打ち込んで栽培するのを原木栽培といい、おがくずなどを配合した床で施設内で湿度・温度管理をして育てる菌床(きんしょう)栽培とがある。この区分けは、小売店でも表示されるようになってきているので、見分けられる。当然のことながら原木椎茸のほうが手間と場所と期間がかかり、高い。味もやはり違うと思うけど、これは意見の分かれるところなのでぜひ食べ比べをしてみて欲しい。
食べ方はなんでもいいのだけど、油脂を使うか使わないかで大きく風味に変化がでる。椎茸の味わいを感じるならばトースターで焼くのがいいだろう。いしづきだけとって軸は落とさずに焼いたのをわさび醤油(醤油は大メーカのものではなくいいのを使おう)で食べるのが美味い。そうでなければバターで炒めて油脂を含ませると肉のようになるので、これもまたいける。
ちなみに僕が最高に美味いと思うのは、静岡県のお茶生産農家である築地カッちゃんという茶匠のつくる椎茸だ。干し椎茸用の、小ぶりだがよく締まった強烈に肉の厚い椎茸をフライにしてくれるのだ。これに中濃ソースをドパァっとかけて噛みつくと、ブリッと強い食感、グワッと鼻に抜ける風味が素晴らしいのだ。ああ、食いたくなってきた、、、
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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