2005年6月15日 from 食材
京都大学のセンセイをしている大石から、賀茂茄子が届いた。先日の披露パーティの際にお願いしていたもので、大ぶりのサイズのものが6玉も入っていた。感謝である。
賀茂茄子は、この国で最もブランド力の高い野菜である京野菜の主力品種として知られるものだ。ただし、何が本当の賀茂茄子なのかということについてはいろいろと論議がある。その辺についても、ちょうど去年の夏に同じようなことを書いているので、読んでない方はぜひ覗いてみて欲しい。
■これぞ絶品 ホンモノの賀茂ナスをふんだんに食べる
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/000381.html
さて
この賀茂茄子は正真正銘の賀茂茄子だ。まず、生産者の田鶴さんは京都の上賀茂で代々続く農家を継いでいる。賀茂茄子の「賀茂」はこの地名のことである。そして、この賀茂地区の風土により選抜されてきた種で作られたものが賀茂茄子なのである。田鶴さんの家には、代々伝わる種があるのだ。これぞ正統といってよい。
この美しい艶々とした紫皮、そしてヘタの部分に薄緑色の部分があるが、成長速度に紫色色素であるアントシアンの生成がついて行っていない、つまりぐんぐんと吸水し肥大しているそのただ中に採ったという証である。
スパンと割った断面をみると、そこには心室がいくつかあり、秩序だった組織に分かれていることがうかがえる。油で揚げたり焼いたりすると、この組織がはっきりと分かれて割れるので面白い。
さっそく熱めに切り高温の油で油で揚げてパスタにのせ、トマトソースで食べてみる。
断面をみて頂ければお分かりの通り、組織の塊ごとに、トロットロッと剥がれ、はずれていくのだ。
定番の田楽にするために揚げたら、少し表面を揚げすぎてしまった、、、
外はコンガリ中はしっとり。大阪・泉州名物の水茄子と比べて水分は多くはないが、その分、上品な薫りがするのだ。
茄子は身体を冷やす作用のある野菜だ。エアコンにあたるよりは、食べ物で調整した方がいい。夏場は沢山食べて、身体の陰陽の調整をしていこうではないか。
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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