2005年3月29日 from
目覚めると、沖縄の清冽な海風が顔を撫でていた。疲労感は消え去り、豊かで気持ちよい空気が僕を包み込んでいる。いやぁ ただそこに居るだけで気持ちいいって、最高だ!
ブセナのバイキング形式の朝食を三回お代わりして、有名なジンベイザメの泳ぐ水族館を見物。この水族館は本当に観る価値がある。巨大なハタ類が泳いでいる姿は、本当に食っちまいたいくらいに旨そうである。
「じゃあ、時間がないから飛ばして行くよー」
キッペイがダッシュで車を走らせ向かったのは、前回の沖縄では店先まで行くも、定休日であえなく食せ無かった唯一の店、沖縄そばの「岸本食堂」である。そう、それで前回はやむなく目に付いた「コッコちゃん食堂」の看板につられて凄まじい体験(巨大オムライスとの遭遇)をしたのだが、、、
近くに車を停めて小走りに店の前に行くが、なんだか店がやっているのかいないのか、、、
「やった!今回は開いてるぞ!」
扉を開けると、ぎっしり満員である。壁にはおびただしい枚数の色紙が貼られている。
「ここは沖縄そばの大か小かしかないからねー。ま、ここの大はヤマケンには普通盛りかもしれないけど、、、」
うむおそらくそうなんだろうな。と壁を観ると「特製ジューシー限定30食」とある。じゅうしい好きとしては食べねば!
「そばの大とじゅうしい!」
と頼むと、煮しめたようないい感じのオバアが「はいよ」と、縁日の焼きそばを入れるポリ容器に入ったじゅうしいを寄越してくれる。
比較的大きめに切られたしいたけの姿が目に付くこのじゅうしいがまた秀逸だった。
豚肉とシイタケのこっくりした旨味と、若干甘めの醤油味でご飯の炊き加減も柔らかく、ゆるい感じがするのがまた佳い!
そうこうするうちにそば登場!なかなかに端整な面持ちである!
この岸本食堂の味は「他とは違う」と人から言われてきたので、どんなかなと思っていた。出汁をすすると、鰹だしと豚骨だしの合わさった通常のそば出汁の風味とは確かにひと味違う香りがするが、それがなんだかはわからない。ただ、想像していたような派手な味とは違い、実にはんなりとした、むしろ地味な味付けであることに驚く。ちなみに地味というのは僕にとって悪い表現ではない。地に足の着いた味という意味と受けとって欲しい。
「しみじみと旨いね、このそば。」
そう、前回の沖縄第一日目にたべた「淡水」の方が、どちらかといえば強い味わいだったようにも思う。
麺は幅広平打ちで、噛んでいると小麦の粉状感がけっこう強く感じる。
豚のあばらを甘辛く柔らかく煮込んだ「そーき」が食べたかったのだが、ここではソーキではなく豚の切り身を煮込んだものが乗っている。これもまた強い味わいではないがしみじみと旨い。朝飯を3回転した僕にはちょうどよい量だった!確かに美味しかったよ岸本食堂!
この後は、ホテルアリビラの「佐和」にてアスキー「ホテルでご飯」の取材。せっかく沖縄に来ているので、2軒分取材するのである。さっきの岸本食堂から1時間しか経っていないが、さらにまた和球料理コースをいただく。和食と琉球料理のコンビネーションで和球、である。実は「佐和」の料理長も、前日のブセナのシェフと同じく本州出身で、奥さんが琉球の人であるため沖縄に来ちゃったという方であった!
で、この日のメインは、昨夜衝撃を受けた「マース煮」なのである!しかも、沖縄でも高級魚とされる赤仁ミーバイのマース煮というゴージャスリッチな料理だ!これについてはアスキー紙面掲載を待たれたい!いや、旨かったですよ、、、
それと、沖縄特有の「ときなしウナギ」という独特な魚種のうざくを頂いた。香りが少し強めで、脂は強いものの、なぜかあっさりとした感じがする乙な味だった。
いや、もうフォアグラ状態である。ちなみに僕がせっせとフォアグラになっている間、華はアリビラホテルが誇るインド式エステを受けて、若干スリムになっているのである。んー
次回はアリビラにも泊まりに来ようと思ったのであった。
「さあヤマケン、急いで那覇市内に戻るよぉ!」
キッペイがエンジンをかけた。そう、これから那覇に行って、あの名店「琉球料理乃山本彩香」を再訪するのである!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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