2004年12月16日 from 食べ物の本
このblog右サイドバーの友人達へのリンクの項に、「築地市場を食べつくせ!」というblogへのリンクがある。これを執筆しているのが、某TV番組で築地マニアのチャンピオン「築地王」の称号を獲得した小関 敦之さんだ。築地界隈の表と裏の店をすべて廻っているのではないかという念の入った食のガイドで、ぼくの食い倒れ日記にもトラックバックをいただいたりしている。
その小関さんが、僕も関わっている銀座 食学塾に顔を出してくださっている。その素顔、お名刺を見てびっくりだったのだが、某有名広告代理店勤務の真面目そうな方である。築地の市場業者とかじゃないだろうかと思っていたら全然違った!
その小関さんが、待望の築地本を上梓された!
築地で食べる 場内・場外・”裏”築地 小関 敦之 光文社 2004-12-15 売り上げランキング 60,434 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
有り難いことに謹呈いただいたので早速読んだ。 素晴らしい!
世に築地市場を舞台にしたグルメ本は色々あるけれども、この小関さんの本が最も真実をついているだろう。
例えば、築地といえばとにかく寿司というイメージがある。日本最大の魚河岸があるのだからこれは当然かも知れないが、「やすくて旨い」的イメージがまとわりつく。しかし小関さんは、『安い』というのはコストパフォーマンスであって、一流店では5000円のところが3000円というようなのが築地の安さだと解説されている。しかし消費者は「安い」というと1000円そこらの値段を求めてくることが多い。こういう安物買いをしようとすると、実は全く市場に関係ない外部の企業が資本を入れている、客の呼び込みをしているような安売り店に引っかかってしまう。そういう店では技術もないしネタも悪く、こういうところで食べた客は築地に悪いイメージを持ってしまうだろう、、、という。全くその通りだ!
では、どのように築地を楽しめばいいのか!?ということを懇切丁寧に教えてくれているのが彼の書である。適度な写真、自分が店に通っているからこそ書けるであろう内容。築地に始めていく人には必携の書だと思う。
しかも築地に行ったら僕としては必ずここで食べてしまう「きつねや」については、本当に僕と全く同じ嗜好でいらっしゃる。肉豆腐とご飯を頼み、ご飯の上にかけて生卵をのせ、混ぜながら食べるというところまで全く一緒である。なんと光栄なことか!
ああ、僕もこんな本が書きたいものだ。築地王様、羨望のまなざしをあなたに向けたいと思います!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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