2004年11月 3日 from 食材
竹鶴酒造の石川達也杜氏から、昨年に引き続き、西条柿が届いた!
広島が誇る酒蔵の街、西条市の名産品である西条柿は、樹になっているままでは食べられない渋柿である。それを、ドライアイスやアンモニアなどと封入して、渋を抜く。渋を抜いたその甘さは、通常の柿を遙かに上回る強い甘味であり、初めて食べた人はびっくりすること間違いない。
で、箱にはきっちりと食べ頃が記されている。この日付にならないとシブが完全に抜けないということだ。
箱を開けると、厚いビニールで密封された柿が並ぶ。この中に渋を抜くガスが封入されているのだ。
面白ものだなぁ、、、かつては焼酎に漬けておくなどしてシブをとったらしい。渋を抜くというのは化学反応なのだろうけど、俺にはようわからん。先人の知恵というか、何がなんてもこの柿を食ってやる!という意地が素晴らしいではないか!
26日まで待って柿を取り出す。
縦長の実は、上からみるとこのように可愛らしい特徴的な姿形をしている。同じ西条出身の編集者であるカンキさんによると、
「ズクズクに熟させて食べてね!それが一番美味しいから!」ということなので、まさに今、ズクズクにさせているところだ。写真は、そのズクズクの一歩手前。
このなめらかな断面、色っぽいではないか!
種がすくなく食べやすいのもこの柿の特徴だ。半分に断ち割ると熟した部分とまだ堅い部分とのコントラストが美しい。スプーンでこそげてデロデロの果肉を口に運ぶと、、、
甘~い!
糖度20度まで行ってるかわからないけどとにかく甘い!ビックリするくらいだ。この甘さ果糖だから、しつこい嫌味のある甘さではない。強いインパクトとキレのいい、舌に残らない甘さだ。これぞ粋な甘さといえる。
この柿、生ハムみたいな塩気の強いものと併せても良さそうだ。柿ナマスにするとちょっと甘過ぎかな。などと思いながら、日々甘さを増していく柿にそのままかぶりついているのであった。
タツヤン、ごちそうさまでした!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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