2004年10月18日 from 食材
先日、秋田で稲刈りのお手伝いをしながら2日間でほぼ一升の米を食べてきたのは、報告したとおりである。
その伊藤裕樹(ひろっきい)の家から、早速新米が到着した!届いたのは必殺・激殺のミルキークイーンである。これは僕らが刈ったものではないと思うのだが、ひろっきいのおじさんが、作業にいく道すがら、
「今年の米は気象条件からも現在の稔りの状況からみても、昨年度よりは確実に旨いはずだよ。」
と太鼓判を押していた。そのミルキーである。
昨年度までの袋から、中が覗けるように窓の付いた新タイプの米袋に、5Kgの新米が入っている。米びつにしているタッパーに入れると、何とも言えないくすんだ乳白色の色合いが、ミルキークイーンの名を思い起こさせるのだ。おお、新米よ、、、
早速に炊いてみる。新米なので、水分含有量が高いはず。いつもより少し水を少なめにして一時間きっちり吸水させ、いつも通りのアルミ鍋で強火で炊く。炊きあがりを見極め、蒸らしを入れて蓋を取ると、キラキラと輝くまばゆいご飯が炊けていた。
本日おかずはイワシの丸干しとサンマのみりん干し、長島農園のネギと豆腐のみそ汁、これまた長島農園のハヤトウリの浅漬け、そして十勝やっちのインカの目覚めと沖縄のポーク缶の炒め物である。
まずおかず無しでご飯を一口いただいて もうこの時点で驚愕の旨さである
なんだこりゃぁああああ
昨年度産米を軽く二回転半程度は上回るモッチリ感と粘り、そして粒の立った噛みごたえが快感で快楽! 風味はミルキーの餅米香が押さえられており、通常のうるち米と同様な日本人好みの香りだ。
旨い、文句なしに旨い!
先日、山形の一戸さん・高橋さんから送られてきた「はえぬき」も、一本ピンと背筋の伸びた端麗な味わいがあったが、こちらのミルキーはどちらかといえば芳醇、それに強い印象をもたらす食感があり、インパクトが強い。お米ってなんて多様な顔を持つ食べ物なのだろう。感動してしまった。
今日、用意したおかずで一番米と相性がよかったのはみそ汁だ。ご飯とみそ汁だけでも良かったくらい。逆に、ポーク缶とインカの目覚めを炒めたものは、味が濃く洋風だったため合わない。しみじみと、ご飯っちゅうのは和食の基本なんだな、と思った。いや違うな、ご飯をベースに組み立てられた食事のあり方が和食なのだな。
また、日本の伝統食があっさりとしたもの中心である理由もこうして新米を噛みしめてみるとよっくわかる。それが合うのだ。
いや
本当にいい季節である。皆さん米を、ご飯を食べましょう。今この時期に、ご飯を食べずにどうする?
ひろっきい、ご馳走さんでした。
こうなったら全国の米を食い比べてみたいもんだ。どっちかというと野菜が専門なので、米はそれほど含蓄がないんだよね、、、旨い米作ってる農家さん、読んでたらぜひメール下さいネ。
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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