2004年8月 2日 from 首都圏
僕が自分の畑を持ったのは、慶應義塾大学の藤沢キャンパス(SFC)でのことだ。1991年(古い!)、開講2年目でまだ緑地帯も整備されていない、荒涼としたキャンパスに畑を創るべく事務室に通い、4ヶ月かけて事務室を説得して用地を借りた。産業廃棄物のマンホールとかチェーンとか足場用の板とかが埋まっている土地を開墾し、近所の酪農家さんから牛糞をいただいて落ち葉と混ぜて堆肥を積み、その年の12月にサヤエンドウとタマネギを植えた。
年が明けて4月、可憐なサヤエンドウの花が咲き乱れ、豆の収穫期と友に新入生が入ってきた。期していなかったが、「畑に入りたい」という子達が沢山いた。そこでサークルを創った。藤沢の八百屋ということで、「八百藤」という名前にした。
以来、慶應で始まって以来という畑サークルが、今年で13年目を迎えている。
毎年恒例で、夏休みに入ってすぐ、納会という行事をしている。特に「納める」こともないのだが、みんなで集まりBBQなどする。畑を貸して下さっている飯島農園さんの農園で、網と鉄板も貸して頂き、ついでにプロ農家の美味しい野菜もいただき、酒盛りをする。
OB&OGも参加するこの納会、来るとやはり佳かったな、と思う。後輩達はなんとも頼りない。畑をみにいったら、草取りも何もしておらずジャングル状態だった。草を抜き、整地して堆肥を入れ、五寸人参の種を蒔く。農作業技術の伝承も出来ていないことを痛感。OBとして何とか出来ないものかと悩む。
同期生の岩田と、数年ぶりに再会する。彼は在学時、僕の精神的支柱の一人となっていた人間だ。つい2ヶ月前に結婚し、そして早々におめでただという。喜ばしいことだ。
BBQは陽が落ちるまで続いた。
帰り道、学生時代に住んでいた築30年以上の長屋に立ち寄り、藤沢の母ちゃん父ちゃんの顔を見に行く。大学の6年間、僕に週4回くらい飯を食べさせてくれていた里親的存在だ。数年でも歳をとったと実感するが、居てくれるだけでいい。
リチャージの週末なのであった。さて、一週間頑張って、タイ出張だ!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
本サイトの著作権はやまけんが保持します。出版物・放送等に掲載される場合はご連絡を下さい。トラックバックはご自由に。