2004年6月17日 from 食材
僕が気の向いた時に、青果物の商品を提供しているオーガニックサイバーストアというWebショップがある。実はここが飛ぶ鳥を落とす勢いである。最近ではYahoo!ショッピングのデザートランキングで上位をとり続けるほどにスイーツの取り扱いに成功していると聞く。
ここを観て欲しい。1位、3位、6位、7位が同社の商品だ。(6月17日現在)
観てみると、相当にこだわった商品ばかりだ。ネット上では販売できないだろ?というような商品を、メーカーと共に開発し、極安の配送料金で消費者に届ける仕組みが完備されている同店ならではのことだ、、、と、もっとももらしくうなずいていたら、同店のカリスマバイヤー池田さんから連絡が!
「やまけんちゃ~ん、こんどうち、すっごく旨いプリンを売るんですよ。食べたい?」
食べたい食べたい、そんなの食べたくないわけないでしょう~頼むから送って下さい。
「ああ~ そうね、じゃあリコメンド記事書いてくれます?」
むむっ?リコメンドか、、、でも美味しくないものを美味しいとは書けませんよ!
「大丈夫、絶対に美味しいプリンです!」
そんなやりとりの後、大阪のスイーツ専門店「Paff」からプリンが6つ送られてきたのであった。その名も「極上まろやかプリン」。北海道十勝平野の酪農家からの牛乳とクリームを用いた逸品だそうだ。
綺麗な小さな容器に入ったプリンは、薄いクリーム色の、みるからに繊細そうな顔立ちをしている。少し強めに容器を振るとプユプユと可愛らしく揺れるが、表面は安定したまま。実はここにかなりのノウハウが入っているとみた!
プリンというのは宅配を考えると、非常に難しい商品。何故かというと、焼きを強めにして堅くすれば、形が崩れないけれども、この商品のように「滑らか」と言い切るためには、クリームを多用し、トロトロの食感に仕上げなければならない。でも、そうすると配送時にドロンドロンになってしまい、自宅についた時点では目も当てられなくなっている可能性が、、、そう言うこともあり、プリンって宅配には難しい食べ物なのである。
しかし!さすがはオーガニックサイバーストアとPaff。この問題にきっちりと解答を出してきた。その秘密は「皮」!
これは単に好みの問題なんですけど、プリンで一番好きな部分って、僕はカップの一番上の、空気とふれあっている表面にできた薄い皮の部分なんですよね。熱に当たって、さらに空気に触れていることで水分が抜けて、味がすご~く濃くなってる。僕は先ず蓋をとったら、この皮の部分を薄~くすくって食べるのが最大の楽しみなのよ。いや、フェチっぽくてすみません。
でもこの商品のように滑らかさを売りにするプリンだと、そういう皮ってできないんじゃないかと思ってたんだが、、、それは杞憂だった。表面には火が通っており、うっすらと味の濃い層ができている!
思わずその部分だけをすくって食べてみた。当たり前だがウマイ、、、クリームの旨味が加熱され、皮になり、むちゃくちゃ濃厚。この皮だけ5メートル四方分食べたい。
そして、この皮がきちんと衝撃安定剤になっているため、皮の下にはトロントロンの滑らかなクリームペーストが保持されているワケである。これがなんと言っても一番主役のプリン生地だ。
スプーンを入れると、中にはタップリのバニラビーンズが。このバニラビーンズ、マダガスカル島で収穫された天然のバニラだそうだが、贅沢にもつぶつぶだらけなのであった。まったりと甘いリッチな香りが口中にずっと残る旨さだ。
そしてその滑らかクリーム生地の最下層には!品のいいカラメルソースがひたひたに入っているのであった!本品のカラメルは上品な感じでしつこくなく、生地の旨さをサポートするに徹している。
こんな風に書いていても、食べるのは一気呵成。思わず一度に3つも食べてしまった、、、
クリームと卵の旨味を凝縮するのと、衝撃安定の役目の双方を満たした皮、トロットロのクリーム生地、強い香りで存在感をアピールするバニラビーンズ、そして品の良いコクを与えるカラメル。最高ではないか!これで6つ1500円(+送料)はリーズナブルといってもいいな。でも、食感がライトなので、あっという間に食べてしまうのが難点か!?
旨いプリンを、どうもごちそうさまでした!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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