2004年6月 3日 from 首都圏
いやはや、無茶苦茶な夜だった。もちろん、滅法面白かった。
無二路にて16時からWebリニューアル企画の会議。その後、店の隅っこで原稿を書きながら夜を待ち、20時よりLivedoor社長の堀江氏を迎えてのディナーである。
実は今日はもともとは、僕がお世話になっている生産者団体の人が幹事となり、若手官僚の方々を集めた会の日だ。その生産者団体の野菜を使った料理を特別に重シェフに作ってもらい、振る舞うという企画。ところが当初7~8人といっていたのが最終的には19人の大所帯になってしまい、かなりのスペースを占拠することになってしまった。そこで、僕は堀江さんとの話もあるので、奥のテーブルに待避し、時折顔を出すようにするという算段にした。
原稿を書きながら1時間ほど待っていると、予約客であろう、4人組の女性陣が僕の隣のテーブルに座る。びっくりすることに4人ともマジで美しい、合コンを前提にしたら最強といえる4人組だったので、のぼせてはイカンと思い、目を合わせないようにしたのであった。
でも、何かがオカシイ。僕をみてニヤニヤしている。
まさか、、、
「すみません、あの、ヤマケンさんですよね???」
あああああ
blog読者さんだったかぁ、、、
そのとたんに緊張が一気に吹き飛ぶ。
「あんまり美味しそうなんで来ちゃいました!まさか会えるとは、、、」
話を聞いてみると、僕のblogを相当に読み込んでいる!ヘビーユーザである、、、某リース会社のバリバリOL軍団である彼女らとはウマが合ったので、ちょうど堀江さんも時間より遅れてきたので、食い倒れアホ話で盛り上がったのであった。
そのうちに、奥のテーブルに人影が。実はこれも、僕がこの店に連れてきて以来、食い倒れの虜になってしまった日本オラクルのミッチーである。本日はお客さんを連れて来ていたのであった。
「まさか今日もやまけんさんが居るとは!」
そう、居るんだよ、、、
ふと観ると、手前のテーブルには、このblogでもかなり登場している、プロコムジャパンの矢島社長がご家族でいらっしゃっている。矢島さんのお母様もいらしていて、僕は彼女から信州のタラの芽を毎年いただいているので、お礼を申し上げる。
その周りには、例の若手官僚さんの会のメンバーが集まりかけている。これで店はすでに満杯である。
そう、今夜のお客さんは、全員、またもや食い倒れネットワークに連なる人達だったのである。オーナーの大塚さん夫妻も笑うしかない状況である。
そうこうしているうちにライブドアの堀江社長と副社長さんが登場。会食スタートと相成った。
堀江さんは僕と同じくTシャツで来た。それだけで好印象なのだが、この人はとにかくたくさん食う!ご同行の副社長さんが中盤でギブアップしている時、ちゃんとメインの羊まで行き着き、ドルチェも残さず食べていった。その一件だけで僕は彼をナイスだと思った。
ちなみに、今日のメニューは特別だ。生産者団体さんから届けられた野菜をフューチャーした料理が並ぶ。同じ物を食べられたのは、僕のテーブルと、若手官僚さんの会のテーブルの人たちだけだったので、他の人たちには申し訳なかった。
白眉は、大葉をジェノベーゼペーストのように仕立てた冷製スパゲッティだ。
この生産者団体の目玉といえる、完全無農薬無化学肥料で栽培されたスーパー大葉は、オイルと辛み、野生のハーブっぽい香りのソースに変容していた。予想より若干おとなしめの味になってしまったが、新しい味でなかなかよかった。
その後はここで初めて食べることになった、イカスミのリゾットだ。
重シェフはリゾットが上手い!米の芯が残るアルデンテに仕上げられたイタリア米に、ネットリとしたイカスミペーストが絡む。よく炒められたイカのワタも入っているようで、濃く芳醇な香りがする。
そして一番本日旨かったのは、これもここで初めて出てきた、ラザニヤだ。
ペシャメルソースとミートソースをラザニヤ生地に挟み、上からシチリアンハンバーグのソースをこれでもかとかけた、超豪華マンマの味だ!なぜか僕の皿にはハンバーグが8コくらいぶち込まれてきた、、、
この後、どうみても5人分はある羊肉のローストが出てきた。僕は3きれ食べたが、さすがに食いきれない。ライブドアのお二人のおみやげに包んでもらった。
隣席をみると、最初あんなにはしゃいでいた美人連は、もはや胃袋の急激な拡張に伴う無言状態になり、うつむき加減である。うーむ そういうのもあまりよくないかもしれないなぁ。食べるの手伝えばヨカッタか。スマン、気付かなくて! あと、ペスカトーレ出せなくてスマン!材料揃わなかったらしい!
さて
堀江さんの実家は福岡の農家であった。驚くほどに農業現場を知っている人であった。それゆえ、食に関わる仕事にコミットしたいという熱い思いを持っているように見受けた。それ以降のことは、ここではまだ書けない。もしかしたら、かなりおもしろいことを一緒にすることになるかもしれないが、まだわからない。
気付くと0時を廻っていた。
そうそう、オーナーから、このblogを観て来店を検討している人への伝言がある。
「お願いですから、ヤマケンblogを観ていらっしゃるのでしたら、電話予約の時に最初にそうと言ってください。それなりの準備をします。帰る間際になっておっしゃられても、何もできませんので、、、」
とのことだ。しかし同時に、偽ヤマケン友達っぽい人もくるのだそうだ(?)
「やまけんの友人なんだけどぉ」
と言って入ってくるにも関わらず、大塚さんが「やまけんさん、今夜もいらっしゃいますよ」と言うと、急にそわそわする人もいるそうである(笑)
ま、正直ベースでやってください。しかし僕も出世したものである。
タクシーで木場まで帰る車中、閉じてしまいそうになる目を必死に開ける。人との出会い、つながりが日々増えていく。仕事を一緒にしたいというご依頼もいただく。何から何まで、恵まれている。
これこそ「望外のこと」というのだろう。運は依然として僕をどこかへ誘う。後は僕自身の内実を、それに沿うように深化させていかなければならないのだ、と強く思うのだった。どうぞ皆さん応援してください。
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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