2004年5月18日 from 食材
一世を風靡した映画「ブルース・ブラザース」が大好きだ。
今は無きジョン・ベルーシとダン・エイクロイドの二人が恰好よくブルースを歌うのだが、彼らは映画だけではなく大まじめに演奏活動をしていた。僕も大好きな彼らの大ヒットアルバムが
「Briefcase Full of Blues 」
ブリーフケース・フルオブ・ブルース
つまり 「ブルースで満杯の鞄」
っちゅうアルバムである。いや、別にいきなり音楽の話題になるわけではない。
北海道から届いたずしっと思い段ボール5キロ箱を開封して、一言しか出なかったのだ。
「冷蔵庫 フルオブ カニ。」
おかげで冷凍庫の中身をいきなり掃除しまくってしまった。入りきらん!しかも、小さなカニではない。どでかいカニの半身がどどーんと4ハイくらい入っているのだ!すごい昼下がりなのであった、、、
どういうことかというと、仲良くしていただいている北海道のとある企業の社長さんとそこで働く、漁師の娘さんのコンビが、僕を驚かそうと、カニをおくってくださったのである。
その漁師の娘さんが最高なのである。
「私の故郷では、カニは数十キロ単位で買うものです。2キロくらい、とかいうと、『冷やかしにきたのか』って怒られるんですよ!」
「私はカニは幼少の頃から食べ飽きてしまったので、あまり食べません。私が死ぬ前に食べたいと思うのは卵ご飯です。あ、鶏の卵ではなくて、イクラとかマスコとかタラコですよぉ」
「北海道といえばカジカっていう魚が有名なんですけど、私は食べませんよ。私は鍋はメンメかタラしか食べません。だいたい美味しくないですよ!」
(以下略。行数にして優に300行くらいのメールをいただいたのだ。)
などなどなどなどなど、全文引用してしまいたくなるほど抱腹絶倒な解説メールが来た!
そして数日後、蟹が送られてきたのである、、、
冷蔵庫 フルオブ カニ。
冷凍庫を開けるとエイリアンが横たわっているようである。シュールな光景だ、、、
さっそく解凍して食べてみる。足からどでかい身がすぽっと抜け、汁がしたたる。あわてて口に運ぶと、ブリブリぶるんぶるんする身がモロッと割れ、そしてカニエキスたっぷりの汁がジョルッと流れ出る。
「すっげー旨い蟹だぁ、、、」
実は冷凍ってことで質が落ちるんじゃないかと思っていたのだ。
「北海道からですと、東京まで2日はかかりますので冷凍にします。でも、宅配期間のみの冷凍ですので味は落ちませんよ」
とおっしゃっていたが、まさしくその通りであった!
この大量のカニ、高校時代に和太鼓のグループを組んでいた無二の親友達との会でさっそく食べさせて頂いた。
カニは、ズワイ、タラバ、アブラの三種の混合である。
こんなのが
こんなふうになって
こんなんなのである!
我々も高校時代に立ち返って、黙々と食った。もう言語感覚が麻痺しているんだが、もう形容する言葉がない。こんなに旨い蟹をこんなにたらふく食べられるなんて、、、カニだけで腹一杯である。カニの残骸がこんなになった。
北海道万歳、Y社長さん、鈴木さん、本当にありがとうございました!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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