2004年4月30日 from 日常つれづれ
大学院の同期でblog仲間でもある志乃ちゃんの家でのパーティに招かれた。志乃ちゃんは学生時代に鎌倉の有名なカフェで料理修行をしていた人で、玄人はだしというかほぼ玄人の腕前を持つ女性である。僕もこの店に誘ってもらい、ほんの少しだけネルドリップのコーヒーを教えて頂いた。
せっかくなので僕も芸を出さねばと思い手打ちパスタを持参することにした。kurakiさんのようなパスタ職人がみているblogでこんなのお見せするのも恥ずかしいんだが、、、
シチリア料理「ムニロ」にワガママを言ってセモリナ粉を分けてもらい、夜の1時過ぎから生地を作る。
セモリナ粉100%の麺だと、小麦粉の風味は乏しくなるが、コシはやたらと出る。今回は強力粉が切れているので、この路線でいくことにする。400gをはかり、卵を3個、オリーブオイルを一垂らしする。
フォークで卵と粉を混ぜつつ水分を粉に行き渡らせる。これは蕎麦打ちの水回しと同じ要領だ。
だいぶ水が回ったら捏ねるのだが、セモリナ粉は超硬質なので、腕力を使う。
10分ほど捏ねて、メロンパンのような表面に仕上げてラップに包み、寝かす。
朝目覚めると、よく寝かされた生地はこんな感じに滑らかになっている。
久しぶりにパスタマシーンを引っ張り出し、生地を伸す。コシを出すために数回ローラーを通し、伸していく。
生地が堅いので薄手のフェットチーネに仕上げた。久しぶりに打ったにしてはまずまずの出来か。
志乃家に行くとパーティのセッティングが整っていた。前菜はささっと作ったとは思えない手の込んだキノコとズッキーニ。
そしてぷっくりと太った最高な牡蠣が剥かれている。
志乃ちゃんはワインの趣味もよく、5人で実に最高なシャンパン・ワインを5本空けてしまった。
さて志乃家には生きた渡りガニが5匹届いていたので、ぶつ切りにしてウォッカでフランベし、カニのスープをとることにした。カニは徹底的に煮詰めてダシをとり、実は捨ててしまう。もったいないけどカニの香りと旨味はこれで出るのだ。
別鍋で、blog読者のKappaちゃんからいただいた高知の徳谷トマトをソースにする。濃厚な甘みと旨味のソースができる。これに生クリームとカニエキスを投入し、味を調える。
あとはフェットチーネを茹で、ソースに絡めるだけなのだが、、、ここで計算ミスだ。麺が多すぎてソースとのバランスがとれない。
結果、一口目はインパクトがないパスタになってしまった!3口くらい食べ進むとトマトとカニの香りがのぞけるようになるが、作り手としてはかなりがっかりな結果になってしまった。やはりいかんのう、量多すぎ・作りすぎは。
その後に出てきた志乃ちゃん特製牛シチューは素晴らしいものだった!
志乃ちゃんの娘のマルと戯れ、実にいい休日を過ごさせて頂いた。次回はしくじらないように作りますぅ、、、
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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