午前中にトレーニング(ベンチプレス、ケーブルウェイトでローイング、ダンベルカール、そしてボクシングエクササイズ、最後にプール30分)を済ませ、会社に荷物を置いて髪を切りに行く。
なじみの美容師が店長をしている店が池上にある。わざわざ木場から池上に1時間かけていくのは、他の美容師と信頼関係を築くのが面倒だからだ。しかし、それ以外にも楽しみができた。
JR蒲田から池上線に乗り換えるのだが、その周辺に結構おいしい店が多いという。
まず気になったのは、支那そばとカレーが有名な「インディアン」。Webやラーメン本ではかなり有名。支那そばは魚貝系のスープで、透き通っているらしい。カレーはセットにでき、客のほとんどが支那そばと半カレーセットを頼むという。掲示板等をみると、「美味い」という評価と「スープの味が薄い」「カレーが苦い」というネガティブな評価に二分される。まあほとんどが美味いという評価だが。
そこで本日行ってみた。髪を切って気持ちよくなった後、まずは本店を攻めようと、池上の隣駅の蓮沼へ。駅前すぐに店発見。しかし!なんと定休日。うーんしかし張り紙によれば、蒲田西口の支店は営業しているそうだ。ではそちらへ。蒲田はあまり降りたことがなかったが、かなり猥雑な活気のある商店街があり、かなり俺好みの街とみた。気になる店が多いのだ。アーケードの商店街の中に、なんと富士吉田うどんスタイルのうどん屋を発見。「縁(えにし)」という店で、これはどこかで情報をみたことがある。かなり気になる!
そこを抜けると、怪しいタイ料理パブがあった。うーんタイ料理大好きの俺としては見逃せない。その2軒となりには、かなり大衆的な鰻屋があった。鰻とどぜうを食わせるらしい。うな丼1,180円。もうもうと立ちこめる鰻の脂による煙が、食欲を責め立てる。次回こちらから攻めてみよう。
さてその先に「インディアン蒲田西口店」があった。店にはいると食券販売機が。支那そばと半カレーセットが1000円だが、支那そばとカレーセット(つまり半カレーではなく通常の盛りのカレー)でも1150円だ。150円しか違わないのであれば、それは通常盛りを頼んだ方がいいではないか!ということでまよわず支那そばとカレーセット。
ここではまず支那そばが運ばれ、それを8割がた食べるとカレーが来るようになっている。4分ほどで支那そばが来る。噂通り澄み切ったスープ。ドンブリは持てないどころか、唇をつけられないほどに熱い。味は薄いのだろうか、、、とこわごわレンゲでスープをすすると、、、素晴らしい!これは味が薄いのではありません。旨味が強いので、塩分が控えめでも魚貝の出汁の味が前面に出てくるのです。美味い美味い。しかも大ぶりのチャーシューは煮豚系と思われるのに味が濃く、チャーシューをかじりながら麺をすするとちょうどぴったしなのだ。この構
成に落ち着くまで、かなりの研究があったのだろうと推察する。
そして、しばらく後に期待のカレーが!かなり濃く深いチャコール色。ご飯は、よくある半楕円の型ぬきをしてある。嬉しいことに福神漬けとらっきょうがとり放題(これは重要)。カレーを一口食べる。瞬間、焦げる寸前までじっくりと炒めたルーの芳香が鼻に抜ける。これも本当に素晴らしくオリジナルなカレーである。このカレーとスープを交互に口にするとさらに味わいが拡がる。カレーの主体が小麦粉のルーで、香辛料が突出していないので、スープとひきたて合うのであった。
ん~ とれびあん!
大満足して店を出た。そのまま駅に向かうと思いきや、やはり気になってしまい、富士吉田うどんの「縁」に入り、肉入りつけうどんを食べてしまった俺であった。結論:蒲田はスバラシイ!
さて、帯広の夜はまだ終わらないのだ。
JAの職員さんに連れられていったのは、必殺のみどり色の蕎麦が出るという蕎麦屋さん(名前忘れた!)だ。一体、緑色の麺とは何か?10月の新蕎麦の季節には、水分含有量の問題か、うっすらと青みがかった蕎麦に出会えるが、この時期そんなはずはない。
ざるを頼んで出てきたのを観ると確かに緑色だ! ↓
仕掛けは、蕎麦を打つ際のつなぎだった。店のおばちゃんが出てきてニコニコと教えてくれる。
「うちじゃあ健康のためにも、クロレラを入れてるのよぉ」
そうかクロレラか!でも、別に風味にはあまり影響がないな。
このおばちゃん、ほっといたらいつまでも話していそうな、いいおばちゃんだ。俺好みである。
でもクラブに残っている人たちをあまり待たせても都合が悪いので席を立つ。
クラブに戻ると、みないい感じで酔っぱらっている。
「おう山ちゃん!ラーメン行くぞラーメン!」
焼き肉を死ぬほど摂取した後に蕎麦をすすってきて、すぐにラーメンである。おそらく俺以外の人には捌ききれまい。連れて行ってくれたのは、北海道なのになぜか「八丁堀」という名前の横町。ここに名店「頓珍館(とんちんかん)」がある。
「とにかくよぉ、ここのじいさんがよ、今にも死にそうにブルブルふるえながら作ってくれるラーメンが旨いんだ!」
それは旨そうだ。いや、旨くなくても食べてみたい!
ということで店に入る。確かにここのじいさんは、今にも消え入りそうなのに、なぜか光る存在感を醸している!
醤油ラーメンを頼む。厨房を覗いていると、なんだか麺を茹でる鍋が、余り大きくない。嫌な予感がした。麺は多量の湯に泳がせないと、うまく茹で上がらないものだ。生茹でヌチャヌチャ麺はゴメンだな、、、と、この時点ではちょっと失望した。と、じいさんが麺を3玉のみ投入し、やおら鍋を菜箸で一定方向へかき回し始める。もしかしたらこれは計算尽くの方式なのかもしれない。と、2分程度で茹で完了。 早っ! スープの鍋も小さい。丼にスープを張り、麺を盛り整える。出てきた醤油ラーメンはオーソドックスな面構え。一口すすって驚いた。旨い!
鶏ガラベースのあっさりめのスープだが、きちんと味がでている。化学調味料もあまり使われていない。心配していた麺だが、若干柔らかめではあるものの、それが最適化されたゆで加減であると思える、絶妙のバランスだ。メンマ、チャーシュー、麩、ネギという具の分量と味も言うことがない。何より、嫌なインパクトがないのだ。和食のようなラーメンだと言いたい。
「いやー旨い旨い!」
「何だ山ちゃん、もう一杯食べるかい?」
いや無理無理、、、と思ったら、なんと同行の女性が「私もう食べられない」といって、塩ラーメンのほぼ1杯分をこちらに寄越す。うわー でも塩か。食ってみよう。
食べてみた。美味しかった。
(以下、醤油ラーメンの部分をリピート)
あーーーーー
今夜はよく食べた!
JAの皆さん、俺の胃袋にマジで驚いておられる。次回来た時にはこれでは済まないだろう、、、
帯広の飯は本当に旨い。豚丼も焼き肉も蕎麦もラーメンも、、、
PS: この翌日の朝、帰京するために空港に行き、そしてやはりまた豚丼大盛を食べて帰りましたとさ。めでたしめでたし、、、
念願の帯広の農協への出張。体調は万全に整っている。帯広の旨いものと言えば、一も二もなく豚丼である。豚丼、、、単に少し厚めの肩ロース豚肉を焼き、甘辛いタレで少し煮詰め、それを飯の上に並べるだけのものである。しかし、こいつがすこぶる旨い!
初めてこれを食べたのは、ある懸賞論文コンクールで同席した酪農家と友人になり、家に遊びに行かせてもらった時のことだ。この辺では豚丼が旨いんだぁ、という友人に連れられて行ったのは、何の変哲もない食堂。だまされてるなぁと思いながら運ばれてきた豚丼を一口食べて、あまりの旨さにのけぞった。以来、周りの人間が帯広へ行くときにはかならず市販の豚丼のタレを買ってきてもらっている。しかし、あの味には及ばない。そして4年がすぎたのである。
4年ぶりの帯広空港。空港2階の食堂「白樺」は、レトロな百貨店食堂のような飾り気のないたたずまいにも関わらず、カツ丼1000円というように強気の価格設定の店だ。ここに当然豚丼がある。ちょうど羽田発が早朝だったこともあり、朝食をとっていないので、開店したてのこの食堂で小手調べである。
1食目:
帯広空港 二階食堂 「白樺」
豚丼 900円
久しぶりに相まみえる豚丼は、色の濃いねっとりチャコール系の豚であった。人工的につきささる赤い紅生姜とキューリのキューちゃん、味噌汁のセットだ。これが予想外に旨い!空港の食堂とたかをくくっていたのだが、なんとも深い豚丼のタレである。しかも意外なのだが、いつもは手を着けないキューリのキューちゃんと豚丼の相性が最高なのである。びっくりした、、、10時30分のブランチとしては非常に秀逸。これから帯広空港ではかなり楽しめること間違いない。しかし、隣席でおばちゃんが食べていたカレーからもかなり良い芳香が。気になる、、、後ろ髪引かれつつ、仕事へ。
仕事先のJAで昼飯に連れていってもらう。この辺はそばも旨い、ということで近くの蕎麦屋へ。JAの人に「この辺でしかないものってなんでしょうねぇ?」と聞くが、いつものごとく「いや、特に変わったものはないよぉ」という。こういうケースは非常に多い。でもこういう発言を鵜呑みにしてはいけない。地元の人はいつも食べているから「変わったもの」という感覚がないけど、外の人から見れば「ええええっ?」というものは結構多いのだ。案の定、帯広周辺の蕎麦では「とりごぼう蕎麦」という定番があるのだった。温かい汁で鳥とゴボウを煮た蕎麦なのだが、これがしみじみ旨いという。当然ながらそれをオーダーするのだが、品書きに豚丼の文字発見。朝(というかブランチ)に引き続き無性に食いたくなる。だって帯広にこられるチャンスはそうない!
ということで豚丼もオーダー。JAの職員さんがこの私の食欲に大笑いして、「だったらあんた、蕎麦に天ぷらものっけなさいよ!」という。すさまじい食卓になった。
二食目:
幕別町 蕎麦「いつき」
とりごぼう・天ぷら蕎麦 700円
豚丼 700円
まず豚丼が運ばれてくる。空港食堂よりあっさり風味だが、家庭の味に近く旨い。なぜだろうか豚丼は、牛丼よりもお腹へのインパクトが薄いように思う。どんぶり一杯食べても、それほどもたれないのだ。豚丼を片づけると同時にとりごぼう天ぷら蕎麦がくる。
こっちのほうの蕎麦のかけづゆは、北国だからだろうか、とても色濃く甘め。そこにごぼうの風味と鳥の出汁が出て、美味なるものだ。蕎麦は精白度の低い、これまた濃厚な麺であり、つゆとマッチしている。実に滋味あふれており、さらっと食べ終えてしまうとJAのみなさんから拍手がおきる。
後で言われたが、「あんた、大したもんだ。記憶に残る人ってのはそういないけど、あの食べっぷりであんたは俺の気を大きく引いたよ」
食は身を助くのだ。
「これは、夜も下手なところには連れていけんなぁ~」
と期待を残しつつ会議終了。いったんホテルに帰り、夕刻に迎えにきていただくことになる。
ホテルから車で帯広の繁華街まで30分。入ったのは韓国料理の「あんじゅ」。ここでは詳細は述べない。一人4000円というコースで、おびただしい量の肉が運ばれてくるのだ。
タン塩
ネギタン塩
豚トロカルビ
上ロースぶつ切り
ハラミ
上カルビ
魚貝(えび、ホタテ、イカ)
焼き野菜
モツ(シロ、コブクロ、レバー、テッチャン)
ネギと小エビのチジミ
イカの辛味噌炒め
ビビンパ
豆腐チゲ
これらの中で圧倒的迫力説得力を振りまいていたのが、上ロースぶつ切りだ。並のステーキ二枚重ねた厚さのロースの表面をこんがり焼き、はさみでぶった切ってかぶりつくのだ。肉を喰う、、、という気分が最高に高揚する一瞬。しかしこれだけの量、1人どう考えても500gは肉を食べないと喰い終わらない。最後の方は必然的に俺だけが箸と口を動かしていた。
JAのAさんの一言。「十勝にきたら、肉食うのが一番お得だよ」
まったくその通りです。
場所をクラブに変えて飲む。おいらは隣に女の子がいても全然嬉しくないので、とにかく旨い店の情報を訊いて、箸袋の裏に書き付ける。おっとデジカメを焼き肉やに置き忘れた、ということで取りに行こうとすると、JAのOさんが一緒についてきてくれる。無事カメラを受け取り、店まで帰る通りに、かなり気を引く小径が。路地裏というのは人の気を引くのだ。「ここの蕎麦が旨いんですよ!」
Oさんがいう。ああ、Oさんやっぱり俺の性格をしらない、、、
「じゃあ食っていきましょう」
入店、ざるを一枚。旨い!なぜかここは麺にクロレラを打ち込んでいるということで緑がかった麺なのだ。
(続く)
まだまだ終わらないのだが、ちょっと待って。このあと2食も食べます、、、
某県の要職にある大学時代の先輩に、重要な人物が話を聞きたがっているというので、帝国ホテルに行った。事前になにも情報がなかったので、どこかの流通関連の社長さんとお茶でもするくらいかとおもったら、先方は3人で、そうそうたる企業の社長クラスであった。完全に不意打ちだ。僕の格好はジーンズに黒Tシャツ、ブルックスブラザーズのジャケットという超カジュアルであり、相当にばつが悪かった。
場所を移して飯ということになる。銀座8丁目、ニッコーホテルの裏手の5階、日本料亭のような名前である。入るとやたらに女の子が多い。でてくる料理はたしかに懐石だが、女の子がひっきりなしにサーブに訪れる。ほかにも客は入り出すのだが、どうも様子がおかしい。と思ったら一人の女の子が
「あの~ 女性はまだつかなくてもよろしいんでしょうか?」
と訊く。なーんだ。つまりここは懐石付きの銀座クラブだったのだ。招いてくれた人も関西の人で、知人に店を聞いたらしく、この趣向は知らなかったそうだ。一同爆笑。意図的にはまず体験できない、微妙な緊張感を味わった。
それよりなにより、某企業の社長さんたちの話が相当におもしろかった。1人の人は
「中国に200ヘクタールの土地を買って、日本ではできないことをやりたい。金以外の価値を尊ぶ社会をつくりたい」という。
もう一人の社長さんは
「新しい物流システムを関西に構築したい。力を貸して」という。
二人の仲のよい社長さん仲間で、お互いにまったく相容れない価値観の話をしている。おもしろい。でも、おそらくどちらの話にもあまり力にはなれないだろうな、、、と思うのであった。