2003年12月 1日 from 首都圏
豚骨ドロドロ系に嫌気がさして、ラーメンについてはあまり踏み込まないでいたのだが、最近のブームは好ましい。魚系のダシを多用し、化学調味料無添加(無化調)と、僕にとってはとてもありがたい流れになってきている。現在の僕の活動のベースである門前仲町には名店「こうかいぼう」があって、どうしてもラーメンが食べたい時はここに行くのだが、その2軒となりに「蘭丸」ができ、かなりの人を呼んでいた。これまで入る機会が無かったのだが、寿司匠の加藤ちゃんが
「あそこの特製塩そばは旨いっすよ!」
と断言するので、行ってみた。
■支那そば屋蘭丸(門前仲町店)
東京都江東区深川2−13−1
・塩そばとチャーシューご飯のランチ 1080円
店にはいるとすぐに食券販売機がある。選んでカウンタに座る。3人の若衆が寸胴鍋の温度についてチェックをしている。どうやら一人が新入りみたいだ。チャーシューはバラ肉を筒に丸め、スープと一緒に煮ているゆで豚系でかなり大きめ。
程なくして特製塩そばが出てくる。表面には油の層が出来ているが、いい感じに澄んだスープだ。すすってみると、貝のグルタミン酸のダシがぶわっと拡がる。これはかなり濃い旨味だ。スープには魚貝系特に干しホタテなどを使っているようだが、ここまで旨味を出すのはコストがかかるだろう。その結果、通常の支那そばより200円高になっているのだと推測。けど、支那そばはまだ食べてないが、こちらを頼む価値はあるだろう。ちぢれ細麺、メンマ、先のチャーシューとの相性もよい。ランチセットのチャーシュー丼も美味しくいただく。昼食として満足できるレベルである。ただ、塩そばのタレはもう少し塩を抑えても良いかもしれない。塩味が濃く、かつ旨味が濃いため、ちょっと安っぽい印象を受けてしまう。もう少し塩を控えれば、上物度が数倍上がると思う。
お隣の「こうかいぼう」の魚貝ダシ醤油×中太麺の組み合わせと、この「蘭丸」特製塩そばのどちらを食べようかと悩ましい選択が増えることになった。門前仲町の裏通りでわかりにくいところにあるが、密かに熱い通りになってきた。
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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