2003年10月28日 from 首都圏
某社の方々と会食。なぜか銀座の土佐料理の店へとご案内いただく。銀座の裏通りには,名だたる地方メーカーの直営店舗が多い。例えば秋田県の稲庭うどんで僕が最も好きなメーカーである寛文五年堂の直営店もこの辺にあるのだ。そして今日の店は「ねぼけ」という、人を食った名前の店だ。しかし店の前で驚いた。この立地で自社ビル、一軒家である。
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■土佐料理 ねぼけ 銀座店
http://r.gnavi.co.jp/g688000/map1.htm
土佐料理といえばとにかく鰹と皿鉢料理(さわち)だ。鰹は戻り鰹が旨い時期だし、贅を凝らした皿鉢は、懐石と違って一度にドンと出てくるので、酒を飲みながらどれをつまもうかと迷い箸をし、ゆっくりとつつくのに最適だ。
障子で仕切られた座敷に上がり舌鼓を打つ。鰹はやはり新鮮だ。本当は一腹すべて食べたいが、、、
豪勢な皿鉢。鯨の刺身(尾とコロ)、鯨の大和煮、鯛、鰹の皮付き刺身、イトヨリの南蛮漬け、茹で海老、とこぶしの甘露煮、うなぎ寿司、さばの棒寿司。
旨かったのはイトヨリの南蛮漬け。竜田揚げにしたイトヨリを土佐酢で〆ている。皮付きの鰹も旨い。鯨の大和煮はトロトロと溶ける。
皿鉢をつつき、「土佐鶴」を飲みながら某氏が言った。
「山本さん、食事とは快楽です。官能なんです。だから食事とセックスは同じ。」
そこから怒涛の快楽主義映画の話(フェリーニ、リーフェンシュタール、そしてマトリックス、、、)が続いた。確かに、食とは快楽以外の何者でもない。彼の薦めるる映画を今度観てみよう、、、
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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