2003年9月16日 from 日常つれづれ
2003年9月15日
飯田橋にて、醗酵リンク大会が開催された。どんな会かというと、日本の食文化において最も重要なキーワードである「醗酵」を主テーマに、日本酒や各種醗酵食品を紹介するという会だ。 実行委員会の親玉は、藤田千恵子さん。彼女は、日本酒について書かせたら間違いなく日本一のライターだ。danchyuなどで執筆しているので、その活躍を目にしている人も多いはず。ちなみにビッグコミックオリジナルに尾瀬あきらさんにより連載されていた、女性フリーライターの物語「みのり伝説」のモデルは彼女である。
会場には、日本酒の蔵本が11銘柄、展示と試飲ブースを設けていた。そしてそれぞれのテーブルには醗酵食品を用いた料理がずらりと並ぶ。根菜サラダと酒粕から創ったドレッシング、五目炊き込みごはん、煮染め、見事な鯵の干物、ちらし寿司、金山寺味噌、その他数々の品が並んだ。これらを快調に3周ほど食べ回ったのは言うまでもない。山梨の名酒「春鶯囀(しゅんのうてん)」の中込さんが出してくださった、こだわりの卵を使った特大プリンの旨さはこたえられなかった。
出品していた蔵本さんもそうそうたる面々だった。純米酒マニアであればみな舌なめずりをするであろう神亀、武勇、雑賀、杜の蔵、そして私の大好きな島根の桑原酒造の「扶桑鶴」。この桑原酒造の若き専務である大畑さんとは、島根に酒造見学に行ってからも数度、一緒にご飯を食べている。実直で控えめなご性格が、そのまま酒に出ているような、とても品がよく、前に出すぎない、それでいて凄みのある主張をしている酒なのだ。希有である。
と、沢山の酒造がある中で、最も人だかりがしていたのが、我らがタツヤン、石川達也氏が杜氏を務める「竹鶴酒造」だった。バードコートに行った日以降も、毎晩飲み歩いていたらしい。肝臓には気をつけてくれたつやん。
会はタツヤンの音頭によって中締め。その後、神田の居酒屋「新八」にて二次会。JALのチーフパーサーであり、なうての日本酒ライターである鵜飼さんなど、素晴らしい面々が集う。 僕は日本酒業界には門外漢だが、楽しいひとときを過ごした。ちなみにこの会の実行委員で裏方に徹していた工藤君という人物がいる。地酒の世界では有名な居酒屋「五穀家日本橋店」の店長をしていた彼は、今年の初めに同店を辞した。今、別チェーンで修行中だ。僕は勝手に、彼を兄弟分だと思っている。いつもよく喋る彼が、この会では見事に下働き・裏方に徹していた。僕にはできない仕事だ。拍手したいと思った。お疲れさん!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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