このblogではお馴染みシチリア料理の無二路には、今もこのblogみて行く人が多いそうである。いいことだ。実は僕も手伝っているオフィシャルページのリニューアルが遅れているのも、オーナーの大塚さんが「毎日忙しすぎて、、、」というくらいに繁盛しているからである。今年の冬は、シェフの重(しげ)さんとシチリアに視察に行くことになっているので、すんげー楽しみ。もちろん、出張食い倒れ日記シチリア版になるのである!
さてそんな無二路ですが、オーナーからお願いの儀があり。
「最近、このblogを観ていらっしゃるお客様が、電話で最初からそう言ってくださるので対応しやすくなりました。ヤマケン経由のお客様は是非最初に申し伝えてください。」
そして、
「いま、うちのコースは1980円、2980円、3980円、という感じで組んでいますが、この予算内ですと、ヤマケンblogに載っているようなイベリコ豚や羊の料理は難しいんです。ですので、これは別枠で、当日ではなく事前に電話にてご相談くださいね。」
とのこと。そりゃぁそうである。今どきこんな安いコース設定で腹一杯になるのに、イベリコや極上の羊を上乗せしろっちゅうのはワガママであろう。
しかし!やっぱりこの無二路にきて、羊を食わないのは全く持って残念なことである。事前にオーナーに相談して、ぜひ羊をリクエストして欲しい。だって重シェフの羊の使い方、すんごい旨い、いや上手いんだもん。特に最近は、不定期だがミルクしか呑んでいないラムを一頭買いすることがある。僕の処には幸いなことに連絡してくれるのだけど、こういう日に当たったお客さんは最高にラッキーだと思う。嘘じゃない証拠にいくつか載せておく。
■羊のレバーをこんなに喰ったことがあるか!?
最初にお見せするのは、先日の沖縄編から帰ってきて、水先案内をしてくれたタクに御礼をするため、食べに行った時だ。しんのすけ、竹、加賀谷、ハナという食い倒れオールキャストで攻めたわけである。席に着くなり、厨房の紅一点信州生まれ純朴少女のトモ子が、ものすごいものを持ってきた!
「やまけんさん!今日はこれを食べて頂きますよ!」
のわっ!なんじぁこりゃぁ、、、
「今日は、羊一頭分ありますので、レバーとロースとモモ肉、バラ肉など、色んなところを食べて頂きます!」
そう、この皿の奥にあるのがレバーで、手前がバラ肉だ。ん~ 食材レベルでみたのは初めてだ!すんごい楽しみである。
いつも通り絶品前菜を山盛り喰いたいところだが、ここで飛ばすと後半に失速することがわかっているのでセーブ。パスタの部で満を持して登場したのが、羊の内臓のラグーをタップリ抱かせた手打ちフェットチーネだ。
手打ちのフェットチーネに絡んだラグーは、レバーやハツなどが煮込まれていて、独特のコクと香りが漂う。そこには全くあの羊臭さはない!濃厚にしてオリジナルな味だ。
こいつにはたっぷりのチーズを絡めて、口いっぱいに頬張ろう!
「うめーよ、うめーよ!」
と喰い進む。元々食が細いタクは、このへんですでに推進力が落ちてきているような感じだが、、、
そんなの関係なく、ブツが出てくるのである!
「はい、羊のレバーのソテーです!バルサミコで酸味をつけたソースで仕上げています。」
うお、こんなのみたことない!羊のレバーってどういうのだろうか、かなり興味津々で一切れを食べてみる。ふんわりと柔らかい食感。そして舌の上には、苦みや臭みなどは全く皆無!感じるのは濃い旨味だけだ!
「おおっ 旨い!」
一同からどよめきが起こる。これは本当に初めての食感と味だ。ふんわりと柔らかい食感は、それなりの大きさがあるから味わえる。大きなパンケーキといった感じだ。そしてこの臭みのない旨さは何という奇跡だろうか。タイミングが合わないと絶対に食べられないスペシャリテである。
「うわーもう食えないよ」
とタクが静かになってきたのに、ニコニコする重シェフがやってくる。
「はい、いまからこれを出しますよぉ!」
ジュワジュワジュワワとじりじり音を立てるフライパンには、あの羊肉が鎮座している。もうその容姿だけでテーブルには衝撃が走り、ノックアウト寸前なのである。最近このblogを読み始めた人は知らないだろうが、ここに至るまでに凄まじい盛りの前菜を3皿、パスタだけで2種、レバーソテーと来ているのである。それにこんなのが加わるのダ!
この時タクの目は飛んでいた。
各自とりわけ、ソースをお好みでかけていただくが、ソース無し、香草類の香りと塩味だけで全然旨い。
タクが食わないので、俺がどんどんと喰い進まねばならなかったのである。でも、
「やまけんさん、足ります?」
と重シェフが訊くので、思わず
「パスタもうひと皿くらい食べたいなぁ」
と言ってしまった。すると、本当に珍しいものが出てきた!シチリアでは絶対に食べないだろう、カルボナーラである!
「やっぱりコッテリしてて旨いですよね、カロリー高いけど」
と笑いながら持ってきた重シェフ。あなたは神か、、、
カルボを食べるとさすがにもうはち切れそうだ。旨かった、、、
デザートを食って、この日はもう何も出来ない状態である。
どうだ?羊攻めは最高でしょう?
しかしこれはまだ前編なのであった、、、
Posted by yamaken at 2004年10月28日 17:31 | TrackBackレバー好きにはたまらん。
やまけん許し難し(笑)
今度イベリコをお願いすることにしてるんだ!
不謹慎を百も承知で書かせて頂けるのなら、無二路行きて~よぉ。
8月に行った時も羊肉喰ったんだけど、鴨肉も激しく気になった。でも、一番好きなレバーペーストと炒ったパン粉をたっぷりかけたパスタをたらふく喰いたい、、、。最後まで喰いきれないだろうけど。
春までにまた東京に行こう。そしてまた無二路に行くのが無二路ファンのおいらの夢です。
んー、道産子にはたまんないメニューですね、すごく行きたくなりました。今度予約していってみます。
最近、じわじわと羊肉を出す店が増えていて、羊好きの道産子にはうれしいかぎりです。お店の人に聞くと、安全性が高いのと、独特の臭みが少ない、若い羊の肉が出回るようになったのが理由じゃないかと言っていました。
やまけんさんいいなぁ~。シチリア行かれるんですね。あぁうらやますぃ・・・いつか私も行きたいっ、いや絶対行くぞ。
きっとやまけんさんとシェフの鋭いアンテナでもってシチリアのおいしいもの三昧でしょう。blogにシチリアレポートが出るのを今からすっごく楽しみにしています。
どうもです。
羊のレバーは見たことも食べたこともないですねえ。
しかし、羊肉の塊すごいですねえ。
無二路行ってみたいです。
やまけんさん
初めまして。
いつも愛読してます。
そう「無二路」さんへ先日、食べることが好きな仲間と遊びに行ってきました。
いやぁ~~~、美味かったです!!
「やまけんさんのサイトを読んで来ました」
と云ったら、オマケしてもらっちゃいました。
お店を教えていただいたことと併せて、ありがとうございます。
そうそう、そのときも羊肉料理がありました。
「やまけんさんのために置いているようなもんですねぇ(笑)」
頼もうか逡巡している我々に、オーナーがにこやかに話してくれました。
スタッフの皆さんも感じ良いですね。
当然、また食べにゆきま~す♪
じん:
おお 上京できるようになったらご馳走してやるからおいで!
みなさん:
行った人も行かない人も 羊は美味しく食べましょうね!
こんにちは。
猛烈に食欲をそそるブログですねえ。
そういえば私のシチリア出身の友達は
カルボナーラを作っていましたが作り方を
母親に逐一聞いていましたのでやはり
あまりポピュラーではないのかもしれませんね。暑いから?
やまけん、シチリアに行くのですね。
ちょうど私の友人が12月からシチリアで実習に入るかと思います。
イタリア語も話しますので、
よかったら仲良くしてやってください。
いま、スローフードのプログラムで、留学しています。
http://dolcemania.exblog.jp/
やまけんと同世代です。
やまけんさん、はじめまして。
こっそりROMしてました。
まだ、全blog読破してないですが、
無ニ路・・・行きたいです。
年末年始にかけて1ヵ月日本に帰ります。
オフ会希望!匠のお寿司も気になります。
門前仲町フルコース・・・も希望。
こんないきなりやってきて、
面識もないのにこの上なく失礼許してください。
僕畑ITのblogも興味深く拝見させて頂いています。
今、イタリア近辺に住んでいます。
シチリア旅行ご一緒させてください。
(って、かなり唐突ですが・・・結構真剣)
引き続き、食い倒れレポート楽しみに待っています。
食い倒れ仲間の皆さま、今後とも宜しくお願いします。
Posted by: それいゆ at 2004年11月01日 02:17