新年度だ。今年度、秋田県の仕事ができるかもしれないということは以前に書いたが、その担当者さんが僕にわざわざ送ってくださった調味料がある。それが、秋田県が世界に誇る魚醤「しょっつる」である。
魚醤とは、魚を原料とした醤油である。タイのナンプラーやベトナムのニョクマムが有名だが、何を隠そう日本でもいにしえから作られている。しょっつる以外にも、北陸ではイカを原料にした「いしり」がある。魚醤を作るのは、実はそれほど難しくない。僕はまだ試したことがないが、個人的に日本有数の食い倒ラーと尊敬する壇太郎氏などは、自家製魚醤を多数ものにしておられる。彼曰く「メヒカリの魚醤が旨い」とのことだ。基本的には魚に強めの塩をし、桶などに漬け込む。程なく発酵し、塩液が滲み出てくる。数ヶ月してこなれてきた頃に使えるようになるということだ。
さて秋田県のしょっつるは、ハタハタを原料に漬けられるものであったが、ハタハタ漁の乱獲で漁規制がかかってしまい、現在は違う魚種で代用されているはずだ。どちらにせよ旨い。
で、送ってもらったのはかのようなものだ。
魚ミーと書いてなぜ「トトミー」と読むのかは全く不明である。
このトトミーの販売元は男鹿半島にある諸井醸造という、非常に伝統的なメーカさんだ。
メーカさんのWebはないようだが、秋田県のプロジェクトで、代表的な県産調味料であるしょっつるをもっと現代的にアレンジしてみようということでできたのが、このトトミーらしい。
■ご参考→http://www.bic-akita.or.jp/sinjigyo/cgi-bin/sien/newsitem.cgi?6
このトトミー、ここ1ヶ月いろんなものに使ってみた。結論としては、ナムプラーやニョクマムと比べ、より和のテイストとして使い勝手がよい!
僕はタイ料理が好きなので、ナムプラーは常備している。それと比較してみると、魚の香りの強さは同等だが、加熱調理とくに煮るとその香りが飛び、何とも言えぬ風味が残る。かつ、塩のエッジが効いているので、素材の旨みと味のアタックの強さの双方が前面に出てくる。従って、野菜の煮物の隠し味にかなり使える。また、炊き込みご飯の味のアタリに使うと、非常に決まる。逆に、炒め物に使うと魚醤としての特性(香り)が強くでるので、好きな人にはたまらないだろう。嫌いな人はゴメンナサイ。
このトトミー、おそらく首都圏では販売されていないだろう。こんど秋田訪問した際には、地元スーパーで価格を見てみようと思う。
秋田県への上陸に期待がふくらむ今日この頃なのであった、、、
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と、このエントリをアップした瞬間、秋田県の伊藤さんより「トトミー」の意味について連絡が!
> 秋田の一部地方では魚を方言で「トト」「ドド」などと呼ぶことがあり、それを援
> 用したネーミングです。
> 主に乳幼児語から派生系の方言かと思われます。(猫をニャンニャンと呼ぶ類で
> す・・・)
なんとそういうことでしたか、ということで、下記コメントに書いてくれている志乃ちゃん、大正解!
さらに
> トトミーの原料は「ハタハタ・イワシ・コウナゴ」のブレンドということです。
> そして、昆布でアレンジしているというものです。
ということであった。ご訂正ありがとうございました!
Posted by yamaken at 2004年04月01日 16:04 | TrackBack「魚」を「おとと」と呼ぶから「魚(とと)ミー」なのじゃないかな。
パクチーやナンプラーみたいな香りのものがだめな人いるけれど、香りっておいしさの重要な要素なんだよね。鼻つまんでお刺身食べるとどれも同じ味がして、しかもまずくなるもの。
しょっつるの香りを想像したらおなかすいてきました。
Posted by: 志乃 at 2004年04月01日 16:44志乃ちゃん大正解!
秋田県の方からも同じご指摘頂きました。本文末尾に追加しておいたので見てね。
土佐には、「びーみ」というカツオの魚醤がある。
これもなかなかいける。
また送るわ。
おお、「びーみ」ってどういういみなんだろう?
トトミーにしてもなぜか「ミ」という音が入るのが面白いな。
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